2012年1月27日金曜日

ケガは素晴らしいチャンス②

「なんで同じ部活の人は、
思いっきりダッシュをしたあと、
急ブレーキをかけて反転したりして、
すごく負担をかけるようなことをして、

しかも、あまりいい動き方をしている
とは思えないのに、ケガをしないんだろう。

何で俺だけがケガをするんだろう」

もうかれこれ半年近くバスケットの練習が
できていない高校生のNくんが、
そうぼやいていました。

彼は自分なりに色々と体に
負担のかからない動き方を研究したり、
それを身につけようと、
自力で練習をしているのですが、

そう簡単にそのような動作を
身につけることはできないので、
非常に苦しんでいます。

「自分だけ何でこんな目に合うのだろう」

と落ち込んでいました。

「でも、先生はNくんは
とても恵まれていると思うよ。

あとで大きな成功をおさめる人って、
多くの場合は挫折を経験しているんだよ」

「そうなんですか?」

「尊敬しているスポーツ選手はいないの?」

「んー、イチロー選手かな」

(彼はバスケットマンなのですが笑)

「イチロー選手は高校生の時に、
交通事故にあって1か月半もの間、
松葉杖で生活をしていたんだよ。

しかも、当時ピッチャーだった
イチロー選手には致命的な後遺症が
残ってしまって、早い球が投げられなく
なってしまったんだよ」

「えっ!?そうなんですか?」

「でも、イチロー選手は、この事故を
きっかけに外野手に転向したんだよ。

もし、事故に合わなかったら、
今のイチロー選手はなかったよね」

「確かに周りの人たちと比べて、
自分だけがケガをして苦しんでいる
ことが、不公平なように感じるかも
しれないけれど、

何がめぐまれてて、何が不幸なのか、
分からないよね。

先生はNくんが今ケガをして、
悩んで試行錯誤していることは、
とてもいいことだと思うよ。

後で大きな成功をおさめる人って、
必ずその前にどん底の時期を味わって
いるのだから。

その逆境を乗り越えて、
心と体の強さを手に入れることが
できるのは、そういう苦しさを
与えられた人だけなんだよ」

なんて偉そうなことを言いますが、
私も大学のときにケガをして、
本当に苦しい思いをしました。

けれども、そのすべての経験が、
今は施術家として活きています。

現在、苦しみの真っただ中にいる
人にとっては、その苦しみが
不幸のように感じるかもしれないけれど、

その苦しみをどう未来に活かしていくかは
あなた次第です。

必ず「あのときケガをして良かった」
と思える日が来ることを信じています。

中村 宇博

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