2012年8月24日金曜日

グロインペイン症候群の治療方法とは?

「グロインペインになりました」と久しぶりに
聞きなれない病名の患者さんに出会いました。

Mくんは静岡にあるサッカーの強豪校に通う高校生です。

今年入学をして、中学の頃とは比べ物にならないくらい
走り込みの練習をしたそうです。

「うちのチームは走り勝つチームだから、
めちゃくちゃ走る練習があるんですよ」

入学してわずか数週間で、太ももが
肉離れのような症状にもなったそうです。

そして7月、練習中に股関節の付け根に
痛みを感じて病院でレントゲンを撮ったところ、
恥骨周辺が真っ白に写っていたそうです。

「グロインペイン症候群ですって、
炎症を起こしている、と言われました」

「中田ヒデとかもなったころがあるらしいんですけど、
治りづらくて、長引きやすいそうです。
2ヶ月は練習を休むように言われました」

両膝を近づけようとしたり、股関節を
内側に閉じたりすると痛みが走ります。

グロインペイン症候群は、
正直に言うと、初めて診る症状でした。

しかし、直感的に痛みの原因は、
恥骨周辺が炎症を起こしていることよりも、

炎症を起こしている恥骨周辺に付着している
筋肉の硬直によるものだと判断をしました。

そして、原因と思われる筋肉に対して
働きかけをしていくと、数分後には、

「あれっ、先生さっきよりも楽です」

と膝を内側に倒しても痛みがなくなりました。

もちろん、まだ炎症が治っているわけではありません。

痛みも完全に取れているわけではありません。

けれども、今後、通院をつづければ、
数回の施術の内に、完治をしていくでしょう。

このように多くの症状は正しく働きかけると、
その場で痛みが軽減することも珍しくありません。

Mくんの場合も、10あった痛みが、
1回の施術で3~4くらいに軽減をしました。

グロインペインなどと、聞きなれない
症状名を聞くと不安になると思います。

私も初めて診る症状でした。

けれども、診断名に惑わされないで、
体に起こっている原因に目を向ければ、

たとえ症状名が違っていても、
実は体に起こっている異変は、
ほとんど変わらないことが分かります。

痛む場所の違いや、診断する先生によって、
診断名が変わるだけなのです。


そして、その原因に対して正しく働きかけをすれば、
どんな症状でも必ず良くなっていきます。

もし、グロインペイン症候群でお悩みなら、
一度、私に相談をしてください。

治りづらいと言われていますが、
それは正しい治療を受けることができていないからです。

大丈夫、きっと良くなりますよ。

中村 宇博

追伸:Mくんは中学生のときから100mを
11秒前半で走ることができるストライカーで、

全国の高校からスカウトが来るほど
将来が有望視されている選手です。

プロになること、日本代表になることが、
将来の夢だそうです。

どうか目先の練習や試合に左右されないように、
ケガでその才能が潰れないように、
彼を見守って行きたいと思います。