2012年12月31日月曜日

今年1年間ありがとうございました


5年前、大学を卒業し、
整体師としてデビューするとき。

師匠が患者さんに向けて、
僕の紹介文を書いてくれました。

それを読まれた患者さん方が、
まだ経験の少ない、

技術の未熟な私の施術を受けに
足を運んでくださいました。

僕は当時そのありがたさが
何も分かっていませんでした。

どこかでそれを
自分の力のように勘違いして、
おごっていたのだと思います。

時が経ち、私にも後輩ができ、
当時の師匠と同じように、

今度は私が後輩の紹介文を
書くようになりました。

そのとき初めて気がつきました。

患者さんが師匠の意図をくんで、
僕の成長を見守ってくれて
いたのだということ。

そのことに気づいたときに、
自分が恥ずかしくなりました。

そして、患者さんや師匠に、
どうしようもない
感謝の気持ちがわいてきました。

年を重ねるたびに、
こうやって少しずつ謙虚さを
身につけていけたらと思います。

皆さん、今年も1年間、
本当にありがとうございました。

良い年をお迎えください。


2012年11月12日月曜日

いつだって体はあなたの味方です

自分の本心に気づいてますか?

私たちは様々な考え方や性格の人たちと、
一緒に暮らしていますから、

たまには自分を犠牲にしてでも、
相手を優先してしまうこと、
しないといけないことがあると思います。

本当は自分も体調が悪いのに、
調子の悪い同僚のために、
無理をして働いたりとか、

本当はやりたくないことでも、
この人との関係を壊したくないから、
ガマンをしてやるとか、

自分の本音を押し殺してしまう
ときがあるかもしれません。

そもそもガマンをしていることにも
気づいていないのかもしれませんね。

そして、自分の心とカラダに
負担をかけつづけているんです。

でも、その無理は必ずあとで、
自分に返ってきますよ。

どんな形か分かりませんが、

私は整体師なので、

体の不調という形で返ってきて
しまった人たちとよく出会います。

そのような人たちの多くは、
皆「いい人」なのです。

だから、自分の体がボロボロに
なっているにも関わらず、

まだ「皆に迷惑をかける」と言って、
さらに無理を重ねようとするのです。

「早く治さないと」と思っているのです。

でも、いい加減、自分の本音に
気がついたらどうですか?

その痛みは、体の不調は、
体からのSOSサインなんですよ。

本当は休みたいのなら、
「休みたいです」と言うのは、
勇気がいることかもしれませんね。

自分がガマンしてしまった方が、
面倒なこともなくて、楽かもしれません。

でも、それをいつまで続けますか?

ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、

私はそんな「いい人」すぎる人たちに
言ってあげたいのです。

いつも本当にがんばっていますね。

お疲れさまです。

でも、あなたが周りの人を
大切にしているのと同じくらい、
自分のことも大切にしてあげてください。

あなたが自分の気持ちを押し殺して、
無理をしても、あなたの体はいつも、
あなたの味方です。

だから、もう限界という所まで
来てしまったのなら、

自分の体を無理やり停止させてでも、
体を休息させようとします。

痛みや病気はその結果です。

あなたの体はあなたに自分のことを、
いたわってほしいと思っています。

あなたがその痛みや病気を、
恨めしく思ったとしても、

体はあなたに恨まれたって、
あなたのことを思って、
病気や痛みを抱えるのです。

けなげな奴なんです。

どうか大切にしてあげてくださいね。

あなたの体だけはいつだって、
あなたの味方なんですから。

足底筋膜炎とストレスの関係とは?

「足底筋膜炎って、
ストレスが関係していますか?」

施術をはじめて一番最初にされた
質問がこれでしたから、

「めちゃくちゃ関係してますよ。

思い当たるフシがあるんですか?」

とたずねました。

すると笑いながら「そうなんです」と。

この方は女子マラソンのランナーの方
なのですが、

監督さんから飛ぶゲキに精神的に
辛くなることがよくあるそうです。

男性の監督さんが、
女性の気持ちを考えないで、
かなりキツイ言葉をかけたり、

本人の中でトラウマになっている
ことにまで言及したりと、

(ちょっとここでは書けない内容も、、、)

これまで相当イライラしたり、
落ち込んだりすることが
あったのだそうです。

ひょっとしたら監督さん自身は、
選手を励ますつもりなのかもしれませんが、

本人がそう受けとれなかったら
逆効果になってしまいますよね。

監督と選手はお互いの信頼関係がないと、
成り立たないので辛いところでしょう。

またそのことを周りに相談できる人が、
誰もいないそうで、心の中にためこんで
いらっしゃったようです。

なので、その悩みを、
施術中に相談することができて、

「本当によかったです」

と笑顔でおっしゃっていました。

私も、

「ためこまないで、
どんどん話してくださいね。

それだけでも症状が
楽になる方もいますから」

とお伝えしました。

これは嘘ではなくって、

足の治療をせずとも、
精神的な問題が解決したとたんに、
痛みが激減する方は多いです。

それだけ足底筋膜炎は精神的な問題が、
深く関係しているということです。

悩みやイラ立ちを吐き出すことは、
恥ずかしいことではありませんから、

この方にはどんどん話をして
いただきたいと思います。

心の中でせき止められている感情が、
ブロックが外れてダーッと外に出ていくと、

心だけではなく体の緊張感も解かれます。

痛みは体と心のSOSサインです。

何か悩みがあるときは、
ひとりで抱え込まないで、
私たちに相談をしてくださいね。

2012年10月30日火曜日

「あれ以来、ずっと調子が良かったんです」

「先生、お久しぶりです!」

今日はそんな言葉を3回ほど聞いた。

久しぶりの患者さんに会えるのは、
とても嬉しいことだ。

そのうちの1人は、

昨年の今頃、オスグッドの治療に
通っていた中学生の男の子が、
1年ぶりに来院したのだった。

「あれ以来、ずっと調子がよかったんです」

しかし、本業のサッカーだけではなく、

駅伝の練習にも参加するようになり、
両方こなしているうちに、今度は
鵞足炎をわずらってしまった。

幸いまだ痛みがひどくなかったので、
おそらく2~3回の施術で良くなりそう。

彼は昨年のオスグッドの治療のとき、
屈伸も、正座も痛くなくなったので、

「一度、練習をしてみようか」

と言ったところ、

かなりハードな練習をしてしまい、
痛みが戻ってしまったのだった。

本来なら1ヶ月程度で痛みが、
軽減するはずだったのが、

3ヶ月くらいかかってしまって、
本人も、私も、苦い思いを
したのだった。

落ち込んでいた彼に、

「辛いと思う。でも、きっと
この経験がキミにとって
プラスになるときが来るから」

と繰り返しはげました。

私は心の底から、
そう信じていたけれど、

彼にどう響いているのか、
分からなかった。

オスグッドが完治したあと、

彼はケガをしたことを、
どう感じているのだろうかと
ずっと気になっていた。

ケガをしたことが、

「不運だった」

「何で俺だけこんな目に」

などとマイナスな思い出になって
いないで欲しいと願っていた。

彼はオスグッドの治療期間中に、
通っている中学の交換留学制度で、
中国に行くことになった。

そして、帰ってくると、

「先生、おみやげです」

とペン立てをプレゼントしてくれた。



少ないおこづかいの中で、
整体院の先生におみやげを
買ってきてくれるなんて、と驚いた。

それが嬉しくて、その後もずっと、
カルテを記入するための、
小さな机の上に置いて使っている。

それを見る度に彼のことを
思い出しては、

「元気にやってるかな」

「オスグッドは再発していないかな」

と成長した彼の姿を想像していた。

本当は整体院になど、度々、
来ない方がいいのかもしれない。

整体院にまた来るということは、
どこか調子を悪くしてしまった
ということだから。

でも、久しぶり会った彼が、
私の背をいつの間にか
追い越してしまって、

凛々しい大人の男の顔つきに
変わっていたのを見ると、
やっぱり嬉しくなる。

「何度もお礼の手紙を書けって
言っていたんですけどね」

というお父さんからの言葉で、
私の1年分の彼への想いが、
スーッと心から抜けていった。

良かった、本当に良かった。




追伸:明日はまた別の患者さんを紹介!

2012年10月29日月曜日

足底筋膜炎とストレスの関係とは?

これ見てください。

患者さんからいただいた感想に
書いてあったイラストなのですが、

すごく可愛くて、心がホッコリしました。



小学6年生のゆかちゃんは、
長野から足底筋膜炎の治療のために、
来院していました。

長野からですよ。

愛知の小牧市まで車で往復すると、
5~6時間くらいかかります。

いつも、ゆかちゃんを送ってこられていた
お父さん、お母さんには、
本当に頭が下がる思いです。

元々、ゆかちゃんのお兄ちゃんが
FMTに来院したことがあったので、

ゆかちゃんのご家族にお会いするのは、
今回は実に3年ぶりくらいでした。

ゆかちゃんは足の裏が痛くて、
よちよちとペンギン歩きをしていました。

「これは痛かったね」

と言いながら、足の裏を触れると、

「痛い!」と言って、顔をゆがめます。

触れるといっても、皮膚の表面の
うぶ毛に触ったというくらい”軽く”です。

よくこの状態で部活をやってきたなと
感心というか、ちょっとあきれるというか、

彼女の普段の練習風景を想像しながら、
心配をしてしまいました。

彼女はバレーをしているそうです。

色々な原因が想像できました。


・バッシュが足に合わない、

・そもそも足に負担のかかる靴を選んでいる

・体がもともと硬い

・痛みを我慢しながら練習していた


それと、

・精神的なストレスを感じている


ゆかちゃんは素朴な感じの、
ちょっとシャイな子という
印象がありました。

こんなに痛みが強い状態で、
練習を休むことなく続けているのは、

1.よっぽど本人がやる気があって、
結果を出したいと思っている

か、

2.痛いけど練習を休みたいと
言い出せない状態にある

か、のどちらかでしょう。

ゆかちゃんは後者のような感じが
ありましたから、

施術後、ご両親にそのことも、
お伝えしました。

すると、しばらく施術のために、
通院をしているうちに、

「先生、ゆか、部活をやめたんです」

とお母さんが教えてくれました。

「先生にも精神的な原因が
あるかもしれないと言われて、
いろいろと話しをしていたら、

部活内の人間関係で悩んでいた
ことがあったみたいで、、、」

その場で、ゆかちゃんは
ポロポロと涙を流し出しました。

「そっか、辛かったんだね」

あまり踏み込んでは聞きませんでした。

その人間関係の問題から、
ただ離れるだけでは根本的な
解決にはならないかもしれません。

けれども、今の彼女には、
ただ休むということも大事だと
思ったのです。

その後の彼女はみるみるうちに、
明るくなっていきました。

それと共に、足の裏の痛みも、
グングンと減ってきたのです。

結局、通院の期間は3ヶ月ほどに
なりましたが、最初、歩くことすら
ままならなかった状態は、

もう見る影もなく、痛みなく、
スポーツもできるようになりました。

足底筋膜炎は一般的には、

かかとの棘(とげ)が原因だとか、

偏平足が原因だとか、

言われていますが、
そんな単純な話ではありません。

痛みは体からのSOSサインです。

それは単に負担をかけないで、
というだけではなくて、

体も、心も見直す必要があると、
教えてくれているのです。




追伸:私も昔、足底筋膜炎でした。

患者さんのために足底筋膜炎の
体験談をまとめたホームページを
作ったので、

もし、足の裏の痛みで悩んでいたら、
ぜひこのホームページを参考に
してみてください。

http://sokutei-kinmakuen.f-mt.com/


2012年10月28日日曜日

ドキッ(;・∀・)


「先生、いつになったら、
続きを書いてくれるんですか?」

ドキッ(;・∀・)

ありゃ、意外と皆さん、
見てくださっているんですね(笑)

きっと、私のブログなんて、
誰も見ていないだろうと
思っていたんですが、、、

昨日、今日と、2日間、
FMT整体セラピスト養成学院の
ホームケアセラピストコースの、
合宿があったのですが、

久しぶりにお会いした卒業生から、
過去のブログの記事の続きが
更新されていないと指摘が!

しまったなー!

いや、サボっていたわけでは
ないんですよ。

実は私このブログ以外にも
2~3つ更新している上に、

FMT整体のフェイスブックや、
HPの編集までしているので、

このブログが手付かずに
なっていただけなんです。

コメントも全然つかないので、
きっと誰も見ていないんだろうと
思っていたのですが、

こまめにチェックして
くださっている方も
いらっしゃるんですね。

ありがとうございます。

今後はこまめに、
更新をするようにしますね!





追伸:合宿で出される食事は、
「おかげさま」で料理レシピを
書いてくださっている、

久保典子さんにお願いして、
デトックスメニューを作って
いただいています。



1人暮らしをしている私には、
これがありがたくて、、、

毎月1回この食事が楽しみでなりません。

2012年9月16日日曜日

治療に来るたびに体が痛くなるんです

「ここに治療に来るたびに体が痛くなるんです」

これは患者さんからの
クレームではありません。

YさんはFMTに施術に来るたびに、
体中の痛みがどんどん増してくるのだ
そうですが、むしろ嬉しそうにしています。

痛みがひどくなっているのに、
嬉しそうなんて、不思議ですよね。

でも、Yさんにも、私にも、
確信していることがあるのです。

「私、先生に施術してもらってから、
今まであったいろいろな出来事が、
どんどん思い出されてくるんです」

施術をすると過去にあったトラウマや
蓋をしていた嫌な思い出が、自然と、
思い出されてくることがあります。

自宅でワンワン泣かれたそうです。

そして、気付かれたそうです。

「こんな体になったのは、
今まで感情を押し込んできたからだ」

それから2週間くらいは、
ダルいし、体全身が痛いし、

布団から起き上がるのも辛くて、
ずっと寝ていたそうです。

また新しい痛みが出てくるたびに、

「そういえば、ここは
あの時に痛めたところだ」

と思い出されるのだそうです。

この不思議な一連の反応は、
体の自然な反応なのです。

Yさんは前の旦那さんから、
ひどい暴力を受けて顔面を
骨折することもあったり、

娘さんと大げんかをして、
お皿を肘に投げつけられたり、

様々な体の痛みがありながらも、
旦那さんのご両親の介護をしてきたり、

など、その度に問題を解決するのではなくて、
感情を押し込めて、痛みに耐え、
ガマンをして、対処をしてきたのだそうです。

でも、全ての痛みや感情は、
記憶となって、体に残っていたのですね。

施術を受けると、今まで抑えこんていた
感情やガマンをしてやり過ごしてきた痛みが
外に出てきて、顕在化してきます。

臭いものを蓋をしつづけることは
できないのです。

それらの感情や痛みと向きあって、
解決をしていかない限り、

本当に問題を解決したことにはなりません。

Yさんにとっても、それが分かるので、
今、痛みが出てきていることが、
とても嬉しいのだそうです。

何とかそれに向きあって、
解決をしていきたいのだそうです。

「もう無理ができないくらい
悪くなってよかったです」

とおっしゃっていました。

YさんはFMTに向かう車の中で、
自然と痛みが増してくると言います。

体がそれを望んでいるのかもしれませんね。

痛みは体からのSOSサインです。

悪いことに捉えられがちですが、
体はあなたに必死にサインを
送っているのですよ。

ガマンせず、押し込めないで、
その意味をしっかりと
受け止めてあげてください。



あの人が一番感じがええわ

「最近、あの感じのいいお姉ちゃんを
見とらんけど、辞められたの?」

と尋ねられました。

「お姉ちゃんって、誰ですかね?」

よく話を聞くと受付の末岡のことでした。

お姉ちゃんと言っても40代の女性です。

80代のMさんからすれば、
40代でもお姉ちゃんなのです。

私にとっては母と同い年くらいですから、
お姉ちゃんでは全然ピンときませんでした。

(末岡さん、悪気はないんだよ。ごめんね)

「あー!末岡のことですか!
今日は事務所の中にいるんですよ。

いつもMさんが来られるときは、
末岡の休みの日が多かったから、
会われてなかったんでしょうね」

すると、

「あの人が一番感じがええわ。

先生、ここは病院とは違うでよ。
ああいう明るい人がおらんといかんよ」

とおっしゃったのです。

少し「ドキッ」として反省をしました。

本当にそうだなと思ったのです。

最近、患者さんの予約が増えて、
施術家も、受付のスタッフも、
あわただしくしていることが多いです。

本当はもっと患者さんといろいろな
お話をしたいと思いながらも、
なかなかそういかない現状です。

「お大事にしてくださーい!」

と玄関まで通るように大きな声で、
見送るものの、なんだかこちらも
寂しい気持ちにもなります。

本当は直接、顔を見合わせながら、
見送りたいものです。

Mさんは月に1度のペースで、
施術を受けに来られています。

きっと施術を受けることだけではなくて、

スタッフと話をすることも楽しみにして
くださっていたのだなぁと思うと、
ちょっと切ない気持ちになりました。

どちらかというと一般的な接骨院や
マッサージ店と比べて、

当院は「ケガや病気を治す」ことに
真剣な患者さんたちが集まっていて、

施術室も静かで、落ち着ける雰囲気が
ただよっています。

心地よい音楽と、香りがただよっていて、
待合で眠ってしまってしまう患者さんも
少なくありません。

そのような雰囲気を大切にしながらも、

でも、本当は私たちも患者さんといろいろな
お話をしたいと思っているんですよ。

受付にスタッフがいるときには、
遠慮なく相談をしたり、
話しかけたりしてくださいね。

中村 宇博

2012年8月24日金曜日

グロインペイン症候群の治療方法とは?

「グロインペインになりました」と久しぶりに
聞きなれない病名の患者さんに出会いました。

Mくんは静岡にあるサッカーの強豪校に通う高校生です。

今年入学をして、中学の頃とは比べ物にならないくらい
走り込みの練習をしたそうです。

「うちのチームは走り勝つチームだから、
めちゃくちゃ走る練習があるんですよ」

入学してわずか数週間で、太ももが
肉離れのような症状にもなったそうです。

そして7月、練習中に股関節の付け根に
痛みを感じて病院でレントゲンを撮ったところ、
恥骨周辺が真っ白に写っていたそうです。

「グロインペイン症候群ですって、
炎症を起こしている、と言われました」

「中田ヒデとかもなったころがあるらしいんですけど、
治りづらくて、長引きやすいそうです。
2ヶ月は練習を休むように言われました」

両膝を近づけようとしたり、股関節を
内側に閉じたりすると痛みが走ります。

グロインペイン症候群は、
正直に言うと、初めて診る症状でした。

しかし、直感的に痛みの原因は、
恥骨周辺が炎症を起こしていることよりも、

炎症を起こしている恥骨周辺に付着している
筋肉の硬直によるものだと判断をしました。

そして、原因と思われる筋肉に対して
働きかけをしていくと、数分後には、

「あれっ、先生さっきよりも楽です」

と膝を内側に倒しても痛みがなくなりました。

もちろん、まだ炎症が治っているわけではありません。

痛みも完全に取れているわけではありません。

けれども、今後、通院をつづければ、
数回の施術の内に、完治をしていくでしょう。

このように多くの症状は正しく働きかけると、
その場で痛みが軽減することも珍しくありません。

Mくんの場合も、10あった痛みが、
1回の施術で3~4くらいに軽減をしました。

グロインペインなどと、聞きなれない
症状名を聞くと不安になると思います。

私も初めて診る症状でした。

けれども、診断名に惑わされないで、
体に起こっている原因に目を向ければ、

たとえ症状名が違っていても、
実は体に起こっている異変は、
ほとんど変わらないことが分かります。

痛む場所の違いや、診断する先生によって、
診断名が変わるだけなのです。


そして、その原因に対して正しく働きかけをすれば、
どんな症状でも必ず良くなっていきます。

もし、グロインペイン症候群でお悩みなら、
一度、私に相談をしてください。

治りづらいと言われていますが、
それは正しい治療を受けることができていないからです。

大丈夫、きっと良くなりますよ。

中村 宇博

追伸:Mくんは中学生のときから100mを
11秒前半で走ることができるストライカーで、

全国の高校からスカウトが来るほど
将来が有望視されている選手です。

プロになること、日本代表になることが、
将来の夢だそうです。

どうか目先の練習や試合に左右されないように、
ケガでその才能が潰れないように、
彼を見守って行きたいと思います。

2012年7月19日木曜日

給料なしでも働きたい会社とは?


なぜ給料の安い会社を選ぶのか?

もちろん、ただ給料の安い会社を
選べばいいってもんではありません。

なぜ冒頭からこのような話をしたかと
いうと、前回の記事を見ていない方は、
まずはそちらを見てください。

http://fmtnakamura.blogspot.jp/2012/07/blog-post.html

それで、自らの貯金を切り崩して、
施術に通う大学生のアスリートが
いるのですが、

彼の施術料だけを割引するわけには
いかないので、

彼にはお金には代えられない価値で
返そうと思ってこんな話をしました。

「例えば、同じ仕事の内容で、
同じ休みをもらえる2つの会社があるとするよね。

両方とも同じような知名度で、
同じような売上をあげているとするよ。

他の条件がほとんど変わりなくて、
でも、もし、給料に差があるなら、
絶対に"給料の安い会社"を選んだ方がいいよ」

彼は「えっ?なんでですか?
意味が分からないっす」と、
ポカンとしていました。

これから就職活動が始まる大学3年の彼。

5年前まで大学生だった私も経験から
分かるのですが、最近の大学生の多くは
自分が勤める会社を、

「できるだけ給料が高く、安定していて、
休みが多く、仕事が楽で、定時で帰れて、
人間関係が面倒でないところ」

という基準で選ぶ傾向にあります。

その次くらいにやりがいだとかを
考慮するようです。

公務員が一番人気があるそうです。

そのような安定した人生もいいと思います。

でも、私はあえて彼には逆を提案しました。

きっと彼の周りの人たちの多くが、
安定した生活を送れるように、
アドバイスしていると思うので、

1人くらい全く違ったアドバイスを
してくれる人がいてもいいと
思ったのです。

もし、給料以外が全く同じ条件なら、
給料が安い会社で働いた方がいい理由。

「だって、給料が安い会社には、
それでも働きたいと思う人が
集まっているわけでしょう?

ということは、給料が安くても
働きたいと思わせる魅力が
その会社にあるということだよ。

その会社で給料が高いだけの会社では、
勉強できないことが勉強できると思うよ」

ただお金だけに価値をおくなら、
給料が高い会社を選べばいいです。

皆、給料が高い方の会社に行きたいと
思うでしょう。

でも、そうではなくて、
あえて給料が安い会社に入って、
お金に代えられないことを学ぶ。

そのような選択ができる人が、
本当に会社から必要とされる人に
なれると思います。

例えば、雇う側の立場になって
考えてみれば分かります。

もし、あなたが会社の社長だったら、

「社長、僕はもっと給料が欲しいです。
残業はしたくありません。
もっと休みたいです」

という人は欲しいとは思わないでしょう。

逆に、

「社長、僕は給料はいりません。
休みもいりません。

それよりも、この会社が好きだから
ここで働きたいんです。

誰よりも勉強して、貢献できるように
なりますから、働かせてください」

という人がいたら、社長さんは、
その人を採用しない理由がないです。

ちなみに私の妹の話なのですが、

ぜひ働きたいと思う美容院があって、
中途採用で就職を志願をしました。

けれども、その美容院では
残念ながら中途採用をしておらず、
断られてしまったのです。

落ち込んでいた妹を見て、
私は冗談半分で、

「給料はいらないので働かせてください、
って言ってみたら?」

とアドバイスしたところ、

再度電話をして、本当にそう言って、
過去前例のない中途採用での
就職を実現させました。

言ってみるものですね(笑)

熱意が伝わり、相当やる気のある子だと、
思ってもらえたようです。

ちなみに「お給料はちゃんと
もらってください」と言われて、
いただいているようです。

社長さんから「給料を支払ってあげたい」と、
思ってもらえることが重要だと思います。

妹の例は極端ですが、

お金のために働くのもいいですが、

給料はなくてもいいから働きたい会社で
働くことができたら、嫌々働くわけでは
ないので、毎日が楽しいです。

ちなみに韓国にある居昌(コチャン)高校
では「職業選択の十ヵ条」というものが
あるそうなのですが、

これを見たときにゾクッとしました。

その通りだと思いました。

あなたにも紹介しておきます。

=====

・給料の少ないほうを選べ

・自分が望むところではなく、
自分が必要とされるところを選べ

・すべて条件がそろっているところは避けて、
イチからはじめなければならない荒れ地を選べ

・先を争って人が集まるところには絶対に行くな。
誰も行かないところに行け

・将来性がまったくないと思われるところに行け

・社会的に尊敬が期待できないところに行け

・まんなかではなく、はじに行け

・両親や配偶者、婚約者が命がけで
反対するところならまちがいなし。迷わず行け

・王冠ではなく断頭台が待つところに行け

=====

当然これは若者に対してのメッセージです。

若いうちだけでも、このような生き方が
できると人間の器が広がると思います。

施術とは関係ない話を長くしてきましたが、

実は上記のようなメッセージは、
私がまだFMTの患者だったころ、
院長の高瀬から聞いた話だったのです。

学生だった当時、周りの友人や大人とは
全く違った刺激的なアドバイスを
していただいたことが、

アトピーを完治させることや、

高校教師という安定した未来ではなく、
整体師を目指すことにつながったと
感謝しています。

おかげさまで同年代の友人たちが、
「仕事がつまらない」「仕事をやめたい」
と言っている中、

私は毎日が楽しくて、充実していて、
給料をいただかなくてもこの職場で
働きたいと思うくらいです。

中村 宇博

2012年7月7日土曜日

親には迷惑をかけているから恩返ししたい


「親には迷惑をかけているから、
働くようになったら恩返ししたいです」

大学3年生の患者さんの言葉です。

こんなことを言われたら、
ご両親は涙を流して喜ばれるでしょう。

彼は部活動の練習中に足の裏を痛めてしまって、
3ヶ月近くまともに歩けていない状態でした。
現在は徐々に回復をしていきています。

彼は当初、決して安くはない
当院の施術料(1回5250円)を、
バイトして貯めた貯金を切り崩して、
自腹を切って通っていたのですが、

そのお金も底を尽き、ご両親から援助を
受けるようになったのだそうです。

すでに15回以上通院しているので、
結構な金額になります。

「うちは余裕のある家じゃないから、
正直キツイと思うんです」

自分のせいで両親に負担をかけていることが、
とても気がかりなのだそうです。

子どもはご両親の何気ない「うちはお金がない」
という言葉を聞いていたり、

何となくそんな家庭の状況を感じているものです。

以前、別の患者さんなのですが、

順調に回復をしてきていた学生さんが、
親御さんに「もういいよ(通わなくても)」
と不機嫌そうに言うのです。

「まだ痛みが残っているのにどうして?」

とお母さんが問いただすと、

「だってお金がかかるでしょ?迷惑かけたくないもん」と。

お母さんは「エッ」と驚いた表情をして、
目に涙を浮かべていらっしゃいました。

複雑な想いをされたことと想います。

私は息子さんに、

「君の気持ちはよく分かるよ。
お母さんも、そうやって気遣ってくれるのは
嬉しいと思うよ。

でも、そんな心配はしなくてもいいんだよ。

お母さんはお金のことより、
君が早く元気に部活できるように
なることの方が大事なことなんだから。

それに今は分からないかもしれないけどね。

お母さんも、お父さんも、君にそんな想いをさせて、
いろいろなことをガマンさせてしまっていると思うと、
とても悔しいし、情けない気持ちになるんだよ。

だから、そんなことは言ってはいけないよ。

もし、迷惑かけてしまっていると思うなら、
一刻も早く治る努力をすることだよ。

そして、いつか大人になって働くようになったら、
うんと恩返ししなさい」

と言いました。

結局、彼は、その後、
完全に痛みがとれるまで通いつづけました。

こんな健気な患者さんには、
「もうお金なんていりませんよ!」と
言ってあげたいところですが、

そういうわけにはいかないので、
お金ではない価値で返すようにしています。

冒頭の彼はもうすぐ就職活動を始めるそうなので、
こんな話をしました。

「例えば、同じ仕事の内容で、
同じ休みをもらえる2つの会社があるとするよね。

両方とも同じような知名度で、
同じような売上をあげているとするよ。

他の条件がほとんど変わりなくて、
でも、もし、給料に差があるなら、
絶対に"給料の安い会社"を選んだ方がいいよ」

つづく、、、

2012年6月14日木曜日

施術家を志したきっかけ


私が施術家を志したキッカケを
お話ししたいと思います。

「そんなの全然興味ないですよ。

もっと健康づくりに役立つ情報を
教えてください」

という方もいると思いますが、

「FMT整体には興味があるけれど、
どんな先生がいるんだろう、、、」

という方もいらっしゃるので、
まぁ聞いてやってください。

つまらなくはないと思いますよ。

私が施術家を志した理由には、

ある"女性"が深く関係しているんです。


、、、ねっ!

ちょっと興味ありません?

私が陸上競技をしていたとき、
ケガを頻繁にするようになったのが、
大学2年生のときでした。

それから実に2年近くシンスプリントや
足底筋膜炎、ねんざ、肉離れなどに
悩まされました。

練習したいのに練習できない

この辛さはスポーツをしている人なら、
きっと分かってくれると思います。

当時、私はリレーメンバーに
選ばれていたので、

「このままではメンバーから
外されるんじゃないか」

と焦っていました。

早く復帰したい気持ちから、
まだ完全に治っていないうちに、
練習をはじめてしまって、

せっかく良くなりかけていたのに、
余計に悪化してしまうことも
しばしばありました。

そして、あとで後悔するという。

ケガをしているときって、
正常な思考ができないんですよね。

よく考えたら分かることなのに、
ダメな方を選んでしまうという。

大学には陸上の練習のために
行っているみたいなものだったので、
練習ができないのはこたえました。

(お父さん、お母さん、
高い学費を払ってくれていたのに、
全然勉強してなくてごめんなさい)

仲間が毎日練習に明け暮れているのを、
横で眺めているだけでした。

本当に辛かったです。

さらに良くなったり、悪化したり
を繰り返しているうちに、

だんだん走るのが怖くなって
しまいました。

足を地面に思いっきり着くことが、
怖くなってしまったんです。

歩くのも、おっくうでした。

精神的にも落ち込んでしまい、
しかも、

心配してくれる友人たちの優しさも、
ゆがんで受け止めてしまって、

「どうせ俺の気持ちなんて
分からないだろう。

いい奴ぶってるんじゃねーよ」

などと思っていました。

またそんな自分が嫌で、
自己嫌悪に陥るという悪循環。

とても面倒くさいヤツでした。

口には出さないものの、
態度からそれが現れるので、
周りから人がどんどん離れていきました。

部活の中で孤立していき、
居場所がなくなりました。

そんな状態を見かねてか、

1年のときの頑張りを
評価してくれた監督が、

「中村、短距離のキャプテンを
やってくれないか」

と言ってくれたのですが、

そのプレッシャーに耐えられず、

「いえ、僕には無理です、、、」

と断ってしまいました。

情けない話です。

練習をろくにできていない私を見て、
後輩からは鼻で笑われました。

皆が自分を影で笑っている、
バカにしているように感じました。

とうとう部活に顔を出すことも
できなくなりました。

何度も「もう部活をやめよう」
と思っていました。

そんな苦しいときを救ってくれたのが、
FMT整体の高瀬元勝先生でした。

そういえば余談ですが、
私が患者だった5年前の当時は、

「福厳寺メディカルトレーニングセンター」

「FMT自然整体院」

という名前だったんですよ。

「FMT」というのは

F:福厳寺
M:メディカル
T:トレーニング

の略なんです。

高瀬先生は私の「体」だけでなく、
「心」も見てくれました。

誰にも理解してもらえない苦しみを、
汲みとってくれて、

「大丈夫、必ず良くなりますよ」

と言ってくれたことが、

当時の私にとって、
どれだけ救いだったでしょうか。

治るという希望が持てた私は、
FMT整体に通ううちに、

痛みが軽減していき、徐々に
練習に復帰できるようになりました。

気持ちもどんどん前向きになりました。

そして、走ることが怖くなって、
部活を辞めようかと、
本気で悩んでいた私が、

また痛みなく走れるようになりました。

本当に嬉しかったんです。

部活に向かう気持ちも、
以前とは全く変わってしまいました。

ケガをするまで、している最中は、

「ちくしょう。
なんで俺はこんなに足が遅いんだ。
もっと早く走れるようになりたい」

「監督や先輩たちに怒られるから、
練習を休めない」

「アイツには絶対負けたくない」

という気持ちで練習をしていました。

このような気持ちも大事だと思います。

でも、走るのが楽しくないというか、
苦しいというか、、、

今思うと、このような気持ちから、
練習をしていたことがケガに
つながったと思うんです。

けれども、ケガが治ってからは、

ただ走れることが嬉しくて、
楽しくて、気持ちがよくて、
走りたいと思えたんです。

そして、痛みなく走れる体に、
五体満足に産んでくれた両親に、

心の底から感謝の気持ちが
わいてきました。

これは陸上だけに限らないと
思うのですが、

同じことをやっていて、
とても楽しそうにやる人と、

面倒くさそうにやる人と、
大きく分けると2パターンに
なると思うんです。

私は圧倒的に後者でした。

けれど、ケガを経験して、
純粋に走るのが楽しいから、
走りたいからという理由で
練習できるようになったんです。

今ではケガを経験して、
本当に良かったと思っています。

こうして精神的な落ち込みから
回復したとき、

あることに気がつきました。

自分のことしか考えられなかったのが、
ふと視野が広がって、周りの人を
見る余裕ができたんです。

すると同じ部活の中に、以前の自分と
全く同じような状況に陥っている
後輩の女の子がいたんです。

つづく、、、

2012年6月8日金曜日

練習を休んだ方がいいですか?


「練習を休んだ方がいいですか?」

初診の患者さんの施術が終わった後に
こう質問をされることが多いです。

「練習をやりながら治しましょう」
とお答えしたら、

患者さんは喜ぶかもしれません。

できるなら練習を休みたくない
という気持ちはよく分かります。

練習を休むことは勇気がいります。

先生や先輩、チームメイトからは、
サボっていると見られてしまう
可能性があります。

本当はそうではないのに。

自分の気持ちを分かって
もらえないのは辛いことです。

今まで練習をしてきたことが、
無駄になってしまうかもしれません。

練習できない間に周りの友達が
どんどん上手くなっていって、
差を付けられ、

レギュラーを奪われてしまう
かもしれません。

皆が練習をしている様子を
ジッと見学しているだけなのは、
とても辛いことです。

ガマンが必要です。

それなら痛みをガマンしながら、
練習をした方がいいんじゃないか
と思うかもしれません。

せっかく練習を休んでケガを治しても、
下手になってしまうんじゃ意味がない
と思うかもしれません。

しかし、そもそも、
「練習を休んだ方がいいですか?」
と質問をしている時点で、

本当はそうした方がいいと
当人も分かっているのだと思います。

私もアスリートだったので、
そのような患者さんの気持ちは、
とてもよく分かります。

本当は練習をやらせてあげたい
という気持ちもあります。

でも、私たちは休みが必要だと
判断した患者さんには、

「練習をやりながら治しましょう」

とは絶対に言いません。

患者さんに好かれたいなら、
そう言えばいいのかもしれません。

でも、そうはしません。

患者さんから嫌われても、
うるさい奴だと思われても、

「練習を休んでください」

と言います。

そうした方が本人のためになると
心の底から信じているから。

その場とても嫌な気持ちになっても、
ガマンを強いることになっても、

そうした方がケガの治りも早いし、
結果的に早く練習に復帰できます。

痛みをガマンしながら練習をする
ことはできるかもしれませんが、

そうだとしても全力で練習をする
ことはできません。

どこかで痛みをかばった動きが
入ってしまったり、

本人もひどくならないようにと、
無意識に手を抜いて練習をするので、
絶対に上手くなれるはずがありません。

ケガが治ったら"思いっきり"
練習ができるようになります。

早くそのような状態に
戻してあげたいのです。

「休むこと」も練習のうちだと
分かってほしいのです。

ですから、私たちは患者さんの
色々な気持ちを分かった上で、

「練習を休んだほうがいいです」

と言います。

お子さんがケガをされている
ご家族の方にもお伝えしたいのですが、

本当にお子さんの将来のために
なると思うことがあるなら、

そのときには本人の感情を
無視することになってしまっても、

言うべきことは、
ちゃんと言ってあげることが、
本当の優しさだと思います。

取り返しのつかないケガをして、
練習を長期に渡って休まないと
いけなくなったときに、

後悔するのは本人なのですから。

中村 宇博

2012年5月23日水曜日

凛とした女の子におなりなさい~阿久悠~


女性はぜひ読んでください。

こんな生き方をしている人は、
男性から大切にされるのはもちろん、
女性からも憧れられるでしょう。

僕が働いている整体院の院内に
置いてあった阿久悠さんの詩集。

「凛とした女の子におなりなさい」

ふとタイトルが目に留まって、
パラパラとめくっていたら、
思わず読みふけってしまいました。

「現代の女性は強い」とよく言われます。
実際そうだと思います。

僕は男性よりも、女性の方が、
持っている能力が高いと思いますし、
そんな女性を尊敬しています。

逆に最近の男は弱くて、
ナヨナヨしていて情けないです。
(自責の念を込めて)

しかし、強さを「行儀の悪さ」や
「乱暴さ」と勘違いをしている人も
多いのではないかと感じます。

先日、テレビを見ていたら、
女性雑誌の読者モデルさんが、

「てめぇ、ふざけんじゃねーよ」
「マジむかつくんだけど」

と自分の旦那さんに罵声をあびせてる
シーンが放送されました。

旦那さんがクローゼットの中を
グチャグチャにしていたので、
怒られていたのです。

怒られた旦那さんの方は、
「いやっ、あの、、、ごめん」
とシュンとしていました。

このモデルさんは、
よくバラエティー番組などに出演している、
女性から人気のある有名な方です。

裏表がない、飾らない、正直な生き方が、
同性からの共感を生んでいるのだと
聞いたことがあります。

オシャレで、めちゃくちゃカワイイし、
女性なら憧れると思います。

でも、僕はこのモデルさんを見て、
強い人だなとか、カッコイイなとは、
全然思いませんでした。

「この人、だらしないな」
と感じました。

もちろん、テレビの演出であったり、
あるシーンだけを誇張しているのは
分かっているんですが、

これは決してこのモデルさんに限った
話ではなくて、日常生活の中でも、
このようなシーンをよく見かけます。

こういうのを強いと言うのでしょうか?

「強さ」とはどういうことでしょうか?

阿久さんの詩を読んでいると、
きっと昔の素敵な日本女性は、

現代の多くの女性が忘れている
「凛とした」強さや「粋さ」「美しさ」が、
あったんだろうなと想像できます。

実際のところは知らないですけどね(笑)

阿久さんがこの詩で表現している、
強い女性像が僕は好きです。

もし、現代の女性がこのような、
凛とした強さを身につけたのなら、

日本の女性は世界に誇れる宝になる
と思います。

ぜひ阿久さんの詩を読んでみてください↓

=====

「凛とした女の子におなりなさい」

女の子だからといって

ヨワヨワしていたり

メソメソしていたり

何かというと他人を頼りにし

愛しいと思われてみたり

そんな子である必要はないのですよ

助けてやりたいとか

庇ってやりたいとか

守ってやりたいとか

男にとってはいい気分だろうけど

そんなもの 美徳でも

魅力でもありゃしない

いいかい 女の子だって

強くってもいいんだよ

粗雑であったり

乱暴であったり

不行儀が平気なのは困るけど

ちょっとした挨拶の誠意と

心地よい微笑の会釈と

問われた時にハイと答える

意思さえ感じさせれば

強くっていい

男は自分が弱い者だから

縋りつく子を抱きしめるが

そんなのは三日だけの愛おしさ

あとは 只の重荷になる

傷つけないようにハッキリと言い

侮辱を感じさせない態度をしたら

あとは自由に生きなさい

強く生きなさい

自由で強くてやさしい子を

凛としていると言います

凛とした女の子におなりなさい

凛とした・・・

近頃いないのです

阿久 悠

2012年5月22日火曜日

なぜ15分という短い時間で施術は終わるのか?



最近は施術の予約をたくさん
いただいていて、1人の患者さんと
お話をする時間が限られています。

本当は2時間でも、3時間でも、
お付き合いしたいくらいなのですけどね。

あわただしく施術をこなしているときは、
患者さんに少し申し訳ない気持ちがあります。

よく電話の問い合わせで、
「治療はどれくらい時間がかかりますか?」
とたずねられて、

「10~15分くらいです」と答えると、

「エッ、そんな短いんですか?」と
驚かれます。

私も(元患者だったので)
通院しようかどうか迷っていたときは、
ホームページの表記を見て、

「15分で5250円って高いよ」
と思っていましたから、
患者さんの気持ちは分かります。

できるだけ長い時間やってもらった方が、
嬉しいと思います。

けれども、10~15分という短時間で
切り上げるのには理由があるのです。

ひとつは、

長時間、施術を受けたからといって、
治療の効果はあまり変わらないこと。

むしろ、時間が長引けば長引くほど、
患者さんの体は疲労してしまい、
かえって施術の効果が薄まるのです。

例えば扇風機に長時間当たっていると、
疲労してしまうことは一般的にも
よく知られていますね。

小さな子の場合は、扇風機に当たり続けて
寝ていたりしたことで命を落とすこともあります。

ただ風に当たっていただけなのですが、
それだけで人間の体は疲労していくのです。

施術の場合も同じです。

長時間、施術すればするほど、
早く治るわけではなくて、
逆に疲労させてしまうのです。

ですから、当院では○分いくらという、
時間制ではなく、患者さんの症状に
合わせ時間を決めています。

もうひとつの理由は、

短い時間であることで、患者さんも、
施術家も、その時間を大切にするから。

短い時間であるからこそ、

施術の前までに、着替えを済ませ、
今日質問する内容を考えてきて、

症状の変化の経緯を話す内容を、
あらかじめ決めてきて、
施術にも集中して、、、

と限りある時間をできるだけ
有意義に過ごそうとします。

その集中力が治癒力を高めます。

ただ長い時間をかけることが、
いいわけではないのです。

ぜひそのことを理解していただいた上で、
施術に臨んでいただきたいと思います。

でも、施術中に質問があったり、
何か相談があるときには遠慮せずに、
相談をしてくださいね。

中村 宇博

2012年4月10日火曜日

人生を変えた本との出会い


良い本との出会いが人生を変える、
そんなことを私は信じています。

もう8年も前の話ですが、
大学受験のときに、

「面接で好きな本を尋ねられた
ときのために1冊読んでおこう」

という軽い気持ちで本屋に行きました。

「なかなか人が読まない本の方が、
インパクトがあるだろう。

どうせなら陸上を中学から、
6年間続けてきたことにも、
繋げられたらいいな」

とスポーツコーナーに向かうと、
ある本に目を惹きつけられました。

「腹筋、背筋はやってはいけない」

「13秒台の中学生が半年で10秒台に」

スポーツをやっている人ならありえない、
そのキャッチコピーに目を奪われて、
思わずその本を手にとりました。

そして、数ページ読むだけで
「この本にしよう」と決めたのです。

その本の名は「奇跡のトレーニング」。





初動負荷トレーニングについて
書かれた本でした。

そこに書かれていることが、
あまりにも常識をくつがえす
衝撃的な内容で、

しかも、自分が長年スポーツをやってきて、
感じてきた疑問点をことごとく
解消してくれるものだったから、

私は受験勉強そっちのけで、
その本をむさぼり読みました。

それが縁で大学入学後、

春日井市から岡崎まで片道2時間かけて
初動負荷トレーニングジムに
通うようになりました。

そして、その後、ワールドウィング小牧の
開業に向けて準備を進めていた
高瀬先生に出会ったのです。

もし、受験生のとき「奇跡のトレーニング」
という本と出会っていなかったら、

きっと高瀬先生と出会うことは
なかったでしょう。

もう一冊、僕の人生を
変えてくれた本があります。

「自分の中に毒を持て」



生きる意味を見いだせなくて、
惰性で毎日を送っていた自分に
喝を入れてくれた本です。

この本があったから、
僕は今の自分があると思っています。

僕は良き本との出会いが
人生を変えてくれると信じています。

さて、先日、FMT整体の院長
高瀬元勝が本を出版しました。



このブログでは初めての紹介ですが、
もうすでにHPやサイトで、
知っていた方も多いでしょう。

本の紹介サイトはこちら
http://amazon.f-mt.info/

高瀬先生の初の著書となるこの本。

ここだけの話、、、

「正直この本はベストセラーにはならない」
と分かっていて出版をしました。

スポーツ障害という限られた分野が
対象なので、多くの人に買ってもらえる
本ではありません。

でも、それでもいい。

ベストセラーにはならなくても、
スポーツをしている学生さん、
その親御さん、アスリートの方には、

この本に書かれている、
これまでの常識を覆す内容の数々は、
衝撃を与えることでしょう。

通常、このようなテーマの本は、
家庭の医学、健康などの棚に
並べられるようなのですが、

出版社の方が、

「初めての試みなのですが、
この本はスポーツコーナーに置きたい」

と言ってくれました。

それから僕は夢を思い描いていました。

どんなきっかけでもいいから、
スポーツをやっている少年少女が、
ふとこの本を手にとってくれて、

「未然にケガを防ぐことができた」

「長年のケガから復帰できた」

「練習方法を見なおして、
自分の限界を突破できた」

と喜んでくれる。

そんな手助けができたら。

そして、たった1人でもいいから、
この本を読んで、私と同じように、

「あのとき、あの本との出会いが、
私の人生を変えてくれた」

と言ってくれる人が現れたら。

この本が存在する意味があるんじゃないかと。

少しでも多くの人に手にとってもらいたいと、
強いキャッチコピーを表紙に書きました。

「なぜ才能がある選手ほど潰れるのか?」

これは僕がアスリートとして、
10年間陸上をやってきて、
ずっと感じていた疑問です。

僕はきっとこの本がきっかけで、
「人生が変わりました」と言ってくれる、
人がいるはずと信じています。

ひょっとしたらあなたにとっても、
この本が人生を変えるきっかけになる
そんな衝撃を与えてくれるかもしれません。

特典のプレゼントがもらえる、
アマゾンキャンペーンは今日までです。

まだ購入していない場合は、
以下のサイトを見てください。

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中村 宇博

2012年2月27日月曜日

あとどれくらいで治りますか?

「あとどれくらいで治りますか?」

「もう来ることがキツイんです」

昨日、三重から通院している患者さんの、
お母さんからこのような質問がありました。

娘さんは円盤投げで全国大会3位に
なったこともある強い選手です。

昨年、ベンチプレス(筋トレ)中に、
肩を痛めてしまい、それからは、
病院のリハビリに通われていました。

しかし、そのリハビリは痛くて、
1か月通っても思うような改善が
見られませんでした。

現在、週に1回のペースで通われていて、
当初は何もせずジッとしているだけでも
肩が痛かったのが、

4回の通院で、現在は5割くらいの
力であれば、円盤を投げる練習が
できるようになってきました。

とても順調なように見えました。

しかし、いつも彼女を送ってきてくれる
お母さんは仕事をされていて、

仕事が終わったら娘さんを迎えに行き、
そのまま三重から愛知まで2時間ほど
かけて来院しているのです。

しかも、夜遅くに高速を運転するので
怖いでしょう。

それ以外にも、いろいろな都合や、
焦りなどもあって、今回のような、
質問がありました。

おっしゃる気持ちはよく分かります。

けれども、私たちはこの質問に
答えることができないのです。

早く治してほしい、あと何回ですか、
焦る気持ちもあって、そう思うでしょう。

私たちも大体の目安があるので、

「おそらくこれくらいかかるでしょう」

「あと○回はかかるでしょう」

というのは答えられます。

けれども、例えば他の症状に
置き換えてみてください。

例えば、風邪を引いた人が、
病院に行って、

「あと何回通ったら治りますか?」

と聞いたとしたら、

病院の先生は、

「そんなことは分かりません」

と言うに違いありません。

そもそも風邪を治すのは、
お医者さんではありません。

もらった薬でもありません。

風邪を治してくれるのは、
風邪の人自身の体です。

何回通ったから治る
というものではないのです。

また風邪を引いているその人が、
治すために自宅で療養しているのか、

それとも、夜更かしして遊んでいたり、
飲みに行ったりしているのか、

で回復のスピードが全く変わります。

これは風邪でなくても一緒です。

例えば骨折だったとしても、

「あと何回通ったら治るんですか?」

「そもそも、そういうものではありません」

と答えるしかないでしょう。

一体、いつになったら治るのか、
先が見えないと不安になりますが、

そもそも、あと何回で治るのか
という質問に「あと○回です」とは
答えられるものではないのです。

体にだって色々都合があるのです。

厳しいようですが、あえていうなら、
「あなたの体に聞いてみてください」
と言うしかありません。

そして、実際のところは、ご本人も、
もう少し長くかかるということを
何となく分かっているのだと思います。

けれども、焦りもあるし、早く治したい、
練習にも復帰したいという気持ちから、

「早く治してください」

「あと何回かかるんですか?」

と不安やいら立つ気持ちを
ぶつけたくなるのだと思います。

そのような気持ちはよく分かります。

もうすぐ大事な大会があるのに、
ケガをしてしまったら、焦って、
すぐに治したいと思うでしょう。

そのために私たちも
できる限りのことをやります。

けれども、本当のことを言うと、
それは自分勝手なことです。

体も決して、あなたのことが憎くて、
ケガをしたわけでも、
治らないわけでもありません。

体はあなたのために、
最大のスピードで体を回復させようと
常に働いてくれているのです。

しかし、それに本人が気付かずに、
焦って無理に練習をしたり、
ケガを押して試合に出たりするので、
いつまでもケガが治らないのです。

それを「あと何回来たら治りますか?」
というのは非常に自分勝手なことです。

あなたの気持ちはよく分かりますが、

「少しは体の気持ちも考えてあげてください」

「治してくれることに感謝するならまだしも、
文句を言うとは体に失礼です」

と言いたくなります。

そして、そのことに気がつかない限り、
無理を繰り返して、何度も同じことを
繰り返す可能性があります。

私たちも早く治してあげたいのは
やまやまなのですが、

どんな素晴らしい技術を持ったとしても、
あなたが持っている回復力を超えて、
ケガを治すことは無理なのです。

私たちはあなたのケガを治すこと以上に、
このケガを繰り返しやすいパターンを
脱してもらうことに力を注ぎます。

いくらケガが治っても、何度も再発を
していたら、意味がありません。

選手として本当の意味で強くなれません。

だから、ときには耳の痛いことも言います。

「ただ、もう少しのガマンだから早く治して、
練習に復帰しようね」

というだけではなく、

「ケガをしたのはあなたの責任なのですよ。

そのことに気付かないと
何度もケガを繰り返してしまいますよ」

というメッセージも発信します。

けれども、分かっていただきたいのは、

「できるだけお金も時間もかけないで、
最短スピードで治したい」

という気持ちは私たちも同じなのですよ。

あなたの気持ちはよく分かるのですよ。

それだけは分かっていただきたいな。

中村 宇博

2012年2月23日木曜日

なぜ周囲の人はあなたの気持ちを分かってくれないのか?

病気やケガをすると、
なかなか自分の痛みや辛さを
分かってもらえずに辛いですよね。

人に気持ちを分かってもらいたいと
思いますよね。

あなたの痛みや不快感などは、
同じような経験がある人でないと、
なかなか分かってもらえないものです。

本当に痛くて動けないだけなのに、
まるで自分がなまけて、楽しているように
言われてしまうのには、腹が立ちますし、
悲しくて仕方がないでしょう。

残念ながら、今日はその解決策を
お話しするのではありませんが、、、

もし、あなたが人から理解されないと、
辛い想いをされているなら、
少し視点を広く持ってみてください。

あなたが人に気持ちを分かってもらいたい
と渇望しているように、

実は周りの人も同じように、
「誰からも自分の気持ちを分かってもらえない」
と悩んでいることにも目を向けてあげてください。

周りの人があなたを見ても、
あなたの悩みや辛さが分からないのと
同じように、

ひょっとしたら、あなたから見たら、
周りの人は何の悩みも持っておらずに、
日々生活しているように見えるかもしれません。

けれども、周りの人もあなたと同じように、
人知れず悩みを抱えているのです。

「人から理解してもらえない」
と思ったときは、

まずは周りの人の気持ちを
理解しようとしてみてください。

先日こんな動画を見つけました。



思いやりや親切は連鎖します。

そしていつか自分に返ってきます。

「人に親切にするなんて損だ」

「いい人ぶってるようで恥ずかしい」

そんな風に考える人も中にはいるかも
しれませんが、

この動画のような親切や優しさの連鎖で
世界があふれたら、もっと人は幸せに
生きられるかもしれません。

中村 宇博

2012年2月17日金曜日

3時間立ちっぱなしでも疲れない正しい姿勢③

お待たせしました。

姿勢の話が止まってしまっていました。

よい姿勢の話の続きをします。

=====

「姿勢よくしなさい」と言われて、
あなたはどんな風に姿勢を良くしますか?

背筋を伸ばしますか?

胸を張りますか?

手先までピンと張って力を入れますか?

私が小学生のときには「気をつけ」と、
言われると、背筋をピンと伸ばすような
姿勢をしていたと思います。

いい姿勢とは、このような
「気をつけ」の姿勢のことなのでしょうか。

もし、そうだとしたら、私はその姿勢を
維持する限界が5分くらいで来そうです。

そんな姿勢で日常生活を送りなさいと
言われたとしたら、たぶん辛くて、
人生をあきらめそうになると思います。

でも、安心をしてください。

いい姿勢とはこのような「気をつけ」の
姿勢のことではないのです。

もし、お子さんがいらっしゃるなら、
間違ってもお子さんに、

「いい姿勢をしなさい」などと、
気をつけを強要しないでください。

お子さんが、あまりの辛さに、うつになって、
人生をあきらめてしまう可能性があります。

「中村さん、何をバカなことを
言っているんですか(笑)

そんなことありえませんよ」

と思われるかもしれませんが、
ちっとも大げさではないのです。

実際、学生さんが来られると、
そのようなケースが多いのです。

「先生、この子、姿勢が悪くて。

いつも姿勢を良くしなさいと
言っているのですが、、、

すぐに元に戻ってしまうんです」

という方は、

いい姿勢=気をつけ

とまではいかなくても、

いい姿勢=背筋を伸ばすこと、胸を張ること

と思っているようです。

しかし、これは前回お話ししたとおり、
とても体に負担がかかることです。

数分もすると、その姿勢を保つことに
耐えられなくなってしまいます。

お子さんに「姿勢よくしなさい」
と言っても、姿勢がよくならないのは、
お子さんの意識が足りないからではありません。

そんな姿勢を保ちつづけることは、
不可能なことなのです。

なので、お子さんに「姿勢よくしなさい」
と言うのは、虐待をしていると
思ってもいいくらいです。

自然といい姿勢ができている人は、
背筋に力を入れていい姿勢にしようと
しているわけではありません。

ここを勘違いしていると、
いつまで経っても姿勢はよくなりません。

では、どういう姿勢が、
いい姿勢なのでしょうか。

これは人それぞれ考え方が違うので、
あくまでも私が正しいと考えている
姿勢の話だと思ってください。

例え話をして、説明をします。

いい姿勢の人、悪い姿勢の人は
それぞれ、、、


悪い姿勢の人=銅像立ち

いい姿勢の人=やじろべえ立ち


をしています。

感の良い人なら、これだけでも、
ピンとくるかもしれませんね。

銅像立ち、やじろべえ立ちとは、
どういうことでしょうか。

姿勢が悪い人は、前回お話ししたとおり、
全身の筋肉を硬くして、何とか姿勢を
保っている状態なのです。

まるで銅像のように、ガッチリと
固まっていて、一見安定している
ように見えるのですが、、、

その姿勢を保つために、
かなり力を使っているのです。

なのですぐに疲れてしまいます。

一方、やじろべえ立ちの人は、
体に負担のかからない楽な立ち方です。

分かりやすい例の動画があったので、
こちらを見てみてください。



可愛いですね(笑)

お父さんの手の上に立っている彼女は、
とてもいい立ち方をしています。

(彼女が手の上で立てるのは、
お父さんの努力によるところが
大きいと思いますが)

どういうことかというと、、、

実は姿勢のいい人は、銅像立ちの人の
ように、全身の筋肉に力を入れて、
体を安定させて立っていません。

むしろ、とても不安定な状態で
立っているのです。

全身をリラックスさせていて、
立つために必要最小限の力しか
入れていないため、

まるで不安定な足場に立っているように、
フラフラとしています。

ちょうどお父さんの手の上に乗っている
彼女のような状態です。

そして、バランスが崩れてしまったら、
そのバランスを戻すために、
【最小限の力】を入れてバランスを
とり戻し、体を安定させる、、、

子どもの頃、指の上に、
傘を立ててバランスを取る遊びを
やりませんでしたか?

それと同じことを姿勢を保つときに、
自分の体でやっているのです。

先ほどの動画で言うならば、
彼女の体を支えているお父さんの
手のような役割です。

常に体を安定させて支えておく
必要がないので、

非常に少ない力しか使っておらず、
とても楽なのです。

銅像立ちの人はどうかというと、
彼女の足首を両手でガシッとつかみ、
安定させているような状態です。

けれども支えて安定させるための力が、
必要になるのです。

やじろべえ立ちの人は、
不安定でいるように見えて、
実はとても快適なのです。

まるでプールの水面をプカプカと
浮いているような心地よさです。

実は不安定でいる方が、
余分な力を使わなくてすみ、
とても楽で快適で立てます。

これが姿勢のよい人と、
悪い人の違いなのです。

あなたはどちらのタイプですか?

日本人の8割近い人が、
銅像立ちをしていると思います。

もし、快適に立つことができるように
なりたいのであれば、まずはいかに
余分な力を入れないで立てるか?を
考えてみてください。

また機会があれば具体的な方法も
紹介したいと思います。

中村 宇博

2012年2月4日土曜日

なぜ肩がこるのか?

昨日、来られたMさんが、
「肩や腕が張ってしまって仕方がない」
と悩んでいらっしゃいました。

確かに肩から腕にかけてが
パンパンに張ってしまっています。

しかし、それ以外のところは、
むしろ筋肉がゆるんでいるというか、
たるんでいるという感じなのです。

もっと分かりやすくいうと筋肉が
なまけているという感じです(笑)

どういうことでしょうか?

「Mさんは普段、運動などをしていますか?」

と聞くと、

「いいえ、全然していません」と苦笑い。

Mさんのような体の方は最近多いです。

体の一部分の筋肉だけが張っていて、
それ以外のところはゆるんでいます。

実はMさんは和食料亭で働いていて、
重い料理を運んだり、
食器を片づけたりをくり返します。

料理が崩れないように、
食器を落とさないようにと、
しっかりと支えます。

それで腕や肩の筋肉が張ってしまうのです。

しかも、家に帰ったら、家事をされて、
空いた時間は趣味のウクレレを弾き、
ほとんどゆっくりとする時間がないそうです。

だから体に疲労がたまってしまうと、、、

もちろん、ゆっくりと心と体を
落ち着かせる時間を持つことは
とても大切です。

Mさんは普段の生活の中で、
少し休む時間を持った方が
いいと思います。

けれども、Mさんの問題は、
実はそれだけではありません。

Mさんが普段する作業を想像してみます。

お仕事で料理が崩れないように
慎重に運んだり、

食べ終わった食器を何枚も重ねて
一度に洗い場まで持っていったり、

自宅では家事をしたり、
ウクレレを弾いたり、、、

ほとんどの作業が腰元、胸元で
おこなうことなのです。

手腕を肩よりも上にあげることが、
ほとんどないのです。

そうするとどうなるかというと、
腕を上にあげるときに使う筋肉が
使われずに固まってきてしまいます。

子どものころなら木に登ったり、
鉄棒にぶら下がったりすることも
あります。

全身を使って遊びまわります。

しかし、大人になるとそうはいきません。

パソコンを扱うのも、料理をするのも、
文字を書くのも、携帯でメールするのも、

全部、胸元から腰元のあたりで
おこなう作業です。

試しにパソコンのキーボードを
打つ真似をしてみたときに、
肩や腕の筋肉を触ってみてください。

そして、どの辺りの筋肉が張ってくるか
確認してみてください。

すでに肩や腕の筋肉が張っている人は
分かりづらいかもしれませんが、
二の腕や肩の外側など、一部分の
筋肉しか張っていないことが分かります。

例えばプログラマーの人などは、
一日この作業をつづけるのです。

この筋肉ばかりを一日使いつづけるのです。

それを1週間に5~6回、
何か月、何年とつづけていくのです。

年数を重ねるごとに、筋肉の張りが、
ジワリジワリと増していくのが
想像できますか?

このような作業をつづけていれば、
当然、ひどい肩こりになることは
かんたんに想像できますが、

実はその原因は一部の筋肉だけが
使われ過ぎていることと、

もうひとつは、特定の動作の
くり返ししかしていないので、

一部の使われ過ぎている筋肉以外は
「使われなさすぎて」硬くなって
しまっているのです。

何年も開け閉めしていない窓が、
動きづらくなってしまうことと
似ていますね。

これに気がつかないと、
いくら肩をもんでも、休養をしても、
肩や腕のコリや張りが、根本的には
とれないままなのです。

とくに私たちは日常生活の中で、
腕を肩より上にあげる動作が、
非常に少ないです。

電車でつり革につかまるとき、
洗濯ものを干すとき、

台所で高い棚にしまってある
食器や鍋などを取るとき、

ドライヤーで髪を乾かすとき、
頭を洗うとき、、、

このような動作のときにしか
使われない筋肉があります。

それらの筋肉が使われなさすぎることで、
肩のコリや痛みが起こるのです。

(四十肩、五十肩の原因もこれです)

そう、実は冒頭で紹介した患者さんの
肩の張りも、忙しくて休むことなく、
体を使っていたからというよりも、

普段、特定の動作しか
繰り返さないことで起こったのです。

もし、この張りを根本的に解消したい
と思ったら、肩の関節を色々な方向に
動かす運動をすることです。

オススメは初動負荷トレーニングです。

「人類が初めて体験する肩甲骨の動き」
と言われるくらい、肩周りの筋肉を
柔軟に動かすことができます。

肩周りだけではなくて、全身の筋肉を
柔軟にしながら鍛えることができます。

小学生から90代の老人までできる
運動なので「今まで運動したことがない」
というような人でも安心です。

興味がある人は調べてみてください。

ワールドウィング小牧

中村 宇博

2012年2月2日木曜日

3時間立ちっぱなしでも疲れない正しい姿勢②

前回のつづきです。

立っているときの姿勢についてです。

始めにお話ししておきますが、
正しい姿勢については、
いろいろな考え方があります。

医師や治療家がそれぞれの理論で、
これが正しい姿勢だという考え方を
持っています。

私がこれからお話しすることも、
私が良いと考えている姿勢について
お話するだけなので、

いろいろとご自身でも調べられて、
納得がいくものをとり入れられると
いいでしょう。

ただ、これから私がお話しすることは、
施術家としての立場からではありません。

私は学生のときから姿勢が悪いのが
悩みでした。

猫背がひどくて、両親からも
「姿勢を良くしなさい」
とよく注意されていましたし、

姿勢が悪いために、かなりひどい
肩こりや腰痛に悩まされました。

けれど、姿勢を良くしようとしても、
保っていられるのは数分くらいです。

そのうち疲れてしまって、
意識が抜けてしまうと、すぐにまた、
猫背の姿勢に戻ってしまっていました。

だから、なぜ姿勢が良い人は、
こんな辛い姿勢を保っていられるんだろう
と不思議でした。

それが、あるとき本を読んだときに、
謎が解けました。

よい姿勢を保っていられないのには、
理由があったのです。

例えばテントを想像してみてください。



テントを張るときに様々な方向から
ワイヤーで引っ張ります。

バランスがとれるのは、その引っぱる力が
釣り合っているからです。

もし、どこか一方向のワイヤーの
引っ張りだけを強くしたら、
テントはどうなりますか?

傾いて倒れてしまいますよね。

もし、そのテントが倒れないようにするなら、
反対方向のワイヤーも同じだけの力で
引っぱらなければなりません。

人間の体もテントと全く同じで、
実は姿勢が悪くなっているのは、

姿勢が悪くなる方向に強く引っぱっている
筋肉があるのです。

例えば猫背になっている人は、
背中やお腹、太ももの後ろ側などの筋肉が
硬くなっていて、背中が丸まる方向に
引っぱっているのです。

さて、もし、悪い姿勢を直したいと思ったら、
どうしたらいいと思いますか?

1つは悪い方向に引っぱっている筋肉と
反対側の筋肉に力を入れて、
良い姿勢を保つことです。

先ほど冒頭でお話ししたように、私が昔、
姿勢を良くしようとしていたときは、
これをやっていたのです。

多くの人も姿勢を良くしなさいと言われると、
筋肉に力を入れて姿勢を良くしようとします。

けれども、これはとても効率の悪いこと
だと思いませんか?

自転車のブレーキをかけながら、
べダルをこいで「疲れる」と
言っているようなものです。

姿勢を良くするためには、
もう1つ方法があります。

それは悪い方向に引っぱってしまう筋肉を、
ゆるめることです。

テントの傾きを直すときも、
悪い方向に引っぱっているワイヤーを
少しゆるめてバランスをとってあげれば、
少ない力でテントを安定させることができます。

それと同じことなのです。

姿勢を良くしたいなら、硬くなって、
悪い方向に引っぱっている筋肉を
ゆるめることです。

そうすると本人が意識をしなくても、
自然に良い姿勢になるように、
体はできているのです。

もし、姿勢が悪いことでお悩みなら、
施術のときに相談をしてください。

さて、姿勢の話はまだ続きがあります。

「じゃあ、なぜ悪い姿勢になってしまうの?」

ということと、

「どうしたら悪い姿勢にならずにすむの?」

「どんな姿勢を心がけたらいいの?」

ということです。

これはまた次回説明をしていきます。

中村 宇博


追伸:もし、ブログの記事にしてほしいこと、
疑問に思っていることがあるなら、
私に知らせてください。

せっかくなら知りたいことが知れる
ブログの方がいいですよね。

・現在悩んでいること
・疑問に思っていること

を記入したうえで、

nakamura.fmt@gmail.com

までメールをください。

2012年1月31日火曜日

3時間立ちっぱなしでも疲れない正しい姿勢①

「5分立っているだけで疲れてくる」
という中学生がいました。

朝礼のときや人の話を聞くときなど、
いかにもやる気がなさそうにダラダラと
立っているので、よく先生や親御さんから
注意をされるそうです。

「しっかり立ちなさい」

「ダラダラするな」

彼はやる気がないのでしょうか。

根性が足りないのでしょうか。

心を入れ替えて、ガマン強くなったら、
注意されることがなくなるのでしょうか。

実はそうではありません。

彼がやる気なさそうにダラダラと
立っている理由は、実は心の問題ではなくて、
立っているときの姿勢に問題があったのです。

彼は5分で足がパンパンに張ってしまうような、
負担のかかる立ち方をしているので、
立っているのが苦痛でたまらないのです。

長時間立っていると疲れる人と、
疲れない人がいます。

実は立ち方に違いがあります。

もし、普段5~10分立ちっぱなしで
いるだけで、足がパンパンに張ってしまい、
立っているのが辛くなるようであれば、
これから紹介する立ち方を意識してみてください。

5分立っているだけで疲れてしまう彼は、
立ち姿勢を横から見ると、背中が丸まって、
猫背になり、ひざは伸びきらないで、
曲がった状態です。

よくこんな姿勢で立っていられるなと
思うくらいです。

けれども、意外とこのような姿勢を
している方は多いです。

男子学生が歩いているのを見てください。

9割近い学生が、お尻までズボンを下げて、
後ろ重心気味で歩いています。

学生さんにもひざを痛めてしまう子が
たくさんいますが、その原因のひとつが、
この姿勢にあります。

「姿勢が悪いと疲れやすくなったり、
体を痛めやすいことは分かりました。

じゃあ、どんな姿勢がいいのですか?」

姿勢について詳しくお話ししようとすると、
かなり長い時間がかかるのと、
ポイントがたくさんあるので、
続きは次回お話しします。

楽しみにしていてください。

中村 宇博

2012年1月30日月曜日

なぜイチロー選手は裸足でグラウンドを歩くのか?

マリナーズのイチロー選手は試合後に
グラウンドを裸足で歩くのだそうです。

なぜでしょうか。

それだけではなくて、イチロー選手は、
ケアのために脚をマッサージするための
機械を持ち歩いているのだそうです。

それだけ足のケアを徹底しているのですね。

足は体の土台になります。

人間の体は、足の裏からおでこまで
「筋膜」という膜でつながっています。

足の裏の筋肉の硬直は上半身の動きにも
大きく影響するのです。

だからイチロー選手をはじめとした、
一流のアスリートたちは共通して、
足のケアを欠かしません。

アスリートの中にも足の裏を痛めたり、
足首をねんざしたりする人は多いです。

FMT整体に来院する患者さんに
いろいろとたずねると、どうやら
スパイクが原因の1つのようです。

スパイクを履くと、足が滑りにくくなる反面、
地面を引っかいて力を発揮するような動作を
するようになります。

本来、人間の体は地面からの反発力を利用して、
力を得るように設計されているので、

この地面を引っかくような動作が
下半身に負担をかけてしまいます。

またスパイクの中で足がずれないようにと、
靴のひもを強く締めている人が多いです。

しかし、これは足の筋肉に
非常に負担をかけてしまいます。

足の指は目で見るだけでは、
足の10分の1くらいの長さしかなくて、
足先の方にチョコンと引っ付いている
だけのように見えるのですが、

実際は足の半分くらいまでが、
足の指なのです。

足の骨を見るとよく分かります。


実は着地したり、蹴りだしたりするときに、
この骨が柔軟に動いてバランスをとったり、
力を発揮したりできます。

けれども、スパイクのひもを強くしめて、
足の指が動かないように固めてしまうと、
足の裏の筋肉や靭帯に大きな負担をかけてしまいます。

イチロー選手が試合後に裸足で歩くのは、
試合中に固まった足の筋肉や関節を
柔軟にするためかもしれません。

以前もブログで紹介したことがある、
メキシコの山岳地帯に住む
ララムリという民族は、

ほとんど裸足の状態で
(手作りのサンダルを履いて)
毎日数十キロを歩き、

ときには1日に100キロ近い距離を、
走る練習をすることなく
走りきってしまいます。

しかし、彼らは足をケガすることが
非常に少ないのだそうです。

日本では一般的な、いわゆる、
スポーツ障害というものを
経験したことがないそうです。

彼らは足を靴で覆って保護したりせず、
常に裸足のような状態で、
起伏のある山道を歩き回って、
鍛えられているのです。

私たちは常に裸足でいることはできなくても、
ときには足を靴などで覆わずに解放してあげて、
使ってあげることも必要です。

野球選手でなくても、アスリートであれば、
練習後に裸足で歩くことをケアとして
とり入れるといいかもしれません。

中村 宇博

2012年1月27日金曜日

ケガは素晴らしいチャンス②

「なんで同じ部活の人は、
思いっきりダッシュをしたあと、
急ブレーキをかけて反転したりして、
すごく負担をかけるようなことをして、

しかも、あまりいい動き方をしている
とは思えないのに、ケガをしないんだろう。

何で俺だけがケガをするんだろう」

もうかれこれ半年近くバスケットの練習が
できていない高校生のNくんが、
そうぼやいていました。

彼は自分なりに色々と体に
負担のかからない動き方を研究したり、
それを身につけようと、
自力で練習をしているのですが、

そう簡単にそのような動作を
身につけることはできないので、
非常に苦しんでいます。

「自分だけ何でこんな目に合うのだろう」

と落ち込んでいました。

「でも、先生はNくんは
とても恵まれていると思うよ。

あとで大きな成功をおさめる人って、
多くの場合は挫折を経験しているんだよ」

「そうなんですか?」

「尊敬しているスポーツ選手はいないの?」

「んー、イチロー選手かな」

(彼はバスケットマンなのですが笑)

「イチロー選手は高校生の時に、
交通事故にあって1か月半もの間、
松葉杖で生活をしていたんだよ。

しかも、当時ピッチャーだった
イチロー選手には致命的な後遺症が
残ってしまって、早い球が投げられなく
なってしまったんだよ」

「えっ!?そうなんですか?」

「でも、イチロー選手は、この事故を
きっかけに外野手に転向したんだよ。

もし、事故に合わなかったら、
今のイチロー選手はなかったよね」

「確かに周りの人たちと比べて、
自分だけがケガをして苦しんでいる
ことが、不公平なように感じるかも
しれないけれど、

何がめぐまれてて、何が不幸なのか、
分からないよね。

先生はNくんが今ケガをして、
悩んで試行錯誤していることは、
とてもいいことだと思うよ。

後で大きな成功をおさめる人って、
必ずその前にどん底の時期を味わって
いるのだから。

その逆境を乗り越えて、
心と体の強さを手に入れることが
できるのは、そういう苦しさを
与えられた人だけなんだよ」

なんて偉そうなことを言いますが、
私も大学のときにケガをして、
本当に苦しい思いをしました。

けれども、そのすべての経験が、
今は施術家として活きています。

現在、苦しみの真っただ中にいる
人にとっては、その苦しみが
不幸のように感じるかもしれないけれど、

その苦しみをどう未来に活かしていくかは
あなた次第です。

必ず「あのときケガをして良かった」
と思える日が来ることを信じています。

中村 宇博

2012年1月20日金曜日

「親切」は驚くほど体にいい!

高校生のときにボランティア部に
入っていました。

「困っている人の役に立ちたい!」

などという高い志からではなくて、
一番、楽そうだったから。

いかにめんどくさいことを避けて、
いかに楽に生きようと思っていた
当時の私には、

学期ごとに1度くらいのペースで、
定期的に集まりがあるだけで、
あとの活動は一切なし!

というのは非常に魅力的でした。

でも、そんな私が高校生のとき
1度だけ柄にもなくボランティアに
参加したことがあったんです。

高校2年生のときの10月。

夏休みが明けたあと、
ボランティア部の集会がありました。

そこで夏休み中にボランティアに
参加した人たちの感想文などが
載ったプリントが配られました。

「あー、つまんないな。
早く終わらないかな」

と思いながら、何気なく
そのプリントを読んでいたんです。

同級生の感想が1人だけ載っていて、
なんとなく読んでいたら、

ブワーッと胸が熱くなって、
こみ上げるものがありました。

たしか、

「介護施設を訪問して、
おじいちゃん、おばあちゃんたちと
一緒に過ごして、お手伝いをした。

喜んでもらえてとても嬉しかった。
将来は介護士になりたい」

と文章にしてしまうと、
なんてことはないのですが、、、

けれど、人への優しさや思いやりの心は、
誰もが持っていながら、それを実際に、
行動に移すことができないです。

とくに高校生のころは、人の目が気になって、
ためらってしまう人が多いのに、

この同級生の子は行動していて、
しかも、将来の夢までもっている。

当時の私にはかなりインパクトがあって、
突き動かされたんです。

それで衝動的にボランティアに参加した
ということがありました。

ちなみにこんな本が出ています。




「親切」は驚くほど体にいい!

私たちは目の前に困った人がいると、
「何かしてあげたい」という思いが
自然にわいてきます。

それを実行に移すと、自分自身も
いい気分になり、幸せ感を得られる。

私たちの心はそのようにできています。

この「いい気分」のもとになっているのが、
「オキシトシン」と呼ばれる物質です。

最近、「幸せ物質」「愛情物質」
などと呼ばれ、注目を集めています。

オキシトシンは他者とのふれあい
によって分泌されます。

身体的なふれあいだけでなく、
心のふれあいでもよく、
親切な行いは特に効果的です。

オキシトシンが分泌されると、
ふたつの役割を果たします。

まず脳内ではたらいて「心を変える」。

さらに血液中のホルモンとなって
「体にも効く」のです。

「情けは人のためならず」という
ことわざがありますが、それは
健康についても当てはまるのです。

具体的には、次のような
効果があると考えられています。

1.人への親近感、信頼感が増す
2.ストレスが消え、幸福感を得られる
3.血圧の上昇を抑える
4.心臓の機能をよくする
5.長寿になる

ただし、注意事項があって、

「親切をするときに見返りを求めない」
ことです。

「他人の気持ちに共感し、
その人のために親切をする」

この時点で、心は幸せになり、
体にもいい変化が起きているのです。

しかも、この「幸せ」は伝染します。

ボランティア活動のニュースを聞くと、
なんとなくいい気持ちになりませんか?

実は、人の親切を見聞きすることでも、
親切をするのと同じ効果があることが
わかっているのです。

幸せと健康の輪を、あなたの行動
ひとつから広げることができます。

中村 宇博

2012年1月18日水曜日

はきものをそろえると心もそろう

院内に置いてある靴やスリッパが
乱れていることがあります。

患者さんの中には院内に入ってきて、
靴からスリッパへ履きかえるときに、
スリッパを地面に放り投げる人がいます。

院内に「パーンッ!」という、
音が響いて一瞬、緊張が走ります。

でも、おそらくご本人は、
そのことに気がついていません。

些細なことですが、病気もケガも、
この些細なことの積み重ねで、
起こるのです。

例えば、地震が起こるときは、
急に地面がずれるのでしょうか。

そうではありませんよね。

地震が起きる前に、長い年月をかけて、
地盤がずれつづけていて、あるときに、
大きなずれになります。

体重が増えてしまったのは、
昨日、飲み会に行ったからでしょうか。

そうではなくて、毎日の晩酌や間食が、
積み重なって、少しずつ余分なものが
体に蓄積していったのですよね。

どんな症状であっても、些細なことの
積み重ねが原因なのです。

物を普段、どう扱っているかを見ると、
その人の日常生活も想像できます。

家が散らかっているのかとか、
他人への接し方とか、
自分の体をどう扱っているかとか。

残念ながら、いくら施術を受けて、
調子が良くなったとしても、

この些細なことに気を付けることの
大切さに気がつかないでいると、

また日常生活を送っているうちに、
症状が戻ってきてしまいます。

そのような患者さん方に何か気づく
キッカケを作れないかと思って、
いろいろ考えていたら、
こんな言葉を見つけました。

=====

はきものをそろえると心もそろう。

心がそろうとはきものもそろう。

脱ぐときにそろえておくとはくときに心が乱れない。

だれかが乱していたらだまってそろえておいてあげよう。

そうすれば世界中の人の心もそろうでしょう。

=====

紙に書いて玄関に貼っておくことにします。

あなたは、はきものをそろえていますか?



FMT整体
中村 宇博

2012年1月17日火曜日

怒りで人をコントロールすることほど幼稚なことはない

昨日、こられた2人の息子さんが
いらっしゃる、Kさんのお話。

「ついに息子たちが私の背を
追い越してしまいました。

最近はどんどん言うことを聞かなく
なってきてしまって困っています」

Kさんはとても優しいお母さんで、
サッカーをしているお子さんたちの
体をよく気づかっていらっしゃいます。

「疲れている」と聞いたら、朝目覚めた
息子さんの体を丁寧になでてあげたり、

とくに下の息子さんは喘息をわずらって
いたこともあって、いつも気づかって、
接しているのを見ていました。

けれども見ていて、
「これはお子さんがお母さんを
コントロールしようとしている」
ことが分かりました。

私も昔そうでした。

私はかなり甘やかされて育ったので、
とくに母親に対しては恥かしくなるほど、
ひどい接し方をしていました。

母親は息子の私に気をつかいました。

私が機嫌悪くなることを恐れて、
いろいろと手をかけてくれるのです。

けれども、私を怒らせないように、
機嫌を損ねないように行動することが、

かえって私の行動をエスカレート
させていきました。

機嫌が悪くなることで母親を
コントロールできることを知っていて、
それを無意識にやってしまうのです。

そのクセは社会人になっても
抜けておらずに職場でも出ました。

何か気に入らないことがあると、
それを言葉で伝えないで、

「察してくれよ」と言わんばかりに、
態度で表そうとするのです。

しかし、あるとき会議の中で、
代表の高瀬先生が、

「怒りで人をコントロールすることほど、
幼稚なことはない。

それは言葉を使いこなせない
ガキのやることだ」

と言う話をしてくれました。

それを聞いたときにものすごく
ショックだったことを覚えています。

自分はバッチリ当てはまっていて、
たしかに怒りの感情や態度で周りの人を
コントロールしようとしている。

それからは自分自身を変えようと、
努力してきましたが、まだ悪いクセが
出てしまうことがあると思います。

さて、話は戻って、お子さんに、
愛情をかけてあげることは大切ですが、

しかし、それは甘やかすこととは違います。

もし、お子さんが自分の都合の良い
意見を押し通したいがために、
それを感情や態度で表そうとするなら、
そのような行動を許してはいけません。

普段、親御さんとどんな関係を
築いているかはすぐに分かります。

例えばケガをしていても
自分で治そうと思っていない。

誰かが治してくれると思っている。

ケガをしたら、また先生に治して
もらえばいいやという気持ちで、
あまりケアなどをしない子もいます。

厳しいようですが、正直に言うと、
このようなお子さんがスポーツで
結果を残せるようになった例を
見たことがありません。

例えば、、、

「子どもが練習をガマンしているのを
見ていられなくて、、、

先生、何とかなりませんか?」

お子さんが辛い思いをしているのを
見るのは、ご両親も胸が痛むでしょう。

けれども、場合によっては、
体に無理をして練習を続けている
お子さんを止めてあげるのも
親御さんの役割です。

そのときにお子さんにかわいそうだと
気をつかったりしない方がいいです。

そうして無理に練習をつづけることが、
決して良い結果につながらないことを、
信念をもって教えてあげてください。

中村 宇博

2012年1月16日月曜日

石川県 30代男性 Tさん アトピー

昨日、石川県からアトピーの相談に
来られた30代の男性Tさん。

顔の赤み、かゆみが気になって、
仕事にも集中できないし、

何より症状がひどくなると、
人に会うことがためらわれる。

アトピーではない人には、
この辛さは想像できないかも
しれないが、

例えば、ニキビが目立つところに
できるとすごく気になって、
人に見られたくないと思うが、

それを1000倍くらい強い感じ
と思っていただくといい。

顔を上に向けて歩けないから、
ずっとうつむいたままで歩くし、

マスクやメガネなどで少しでも
目立たせないようにする。

極力、人に会わないように、
生活をする。

アトピーがひどくなると、
人に会うことが本当につらい。

12才のときからアトピーを発症して、
薬(ステロイド)を塗っていた。

その後、ステロイドを断つこと
(脱ステロイドと言われます)
に挑戦して、

現在は、化粧水とステロイドではない、
軟膏を塗って症状をコントロールしている。

漢方やコラーゲンのサプリメント
などを飲んで、食事は極力、肉を減らし、
野菜中心で過ごしている。

正直に言って、Tさんの肌を見るかぎり、
おそらく周りの人が見ても、
アトピーだと分からないくらいだ。

症状に波があって、おそらくひどいときは、
もう少し目立つのだと思うが、本人が、
気にするほどではないかもしれない。

けれども、アトピーの辛いところは、
まさにそこで、そんなことは本人が一番
分かっていながら、気になってしまうのだ。

そして、そのTさんに私はとても酷な
アドバイスをしなければならなかった。

もし、Tさんが今の症状を完全に治したい
と思うなら、治療方針を180度変える
必要があった。

Tさんは、

症状がひどくなる
→化粧水、軟膏を塗る→症状がおさまる
→しばらく経つと肌が乾燥する
→かゆくなって掻いてしまう
→症状がひどくなる
→化粧水、軟膏を塗る、、、

というような悪循環を繰り返している。

これでは症状をコントロールはできても、
完全にアトピーを治す、克服することは
絶対にできない。

そのことはご本人もよく自覚されていた。

そして、私自身もこの悪循環から、
逃れることでアトピーを克服できた。

多くの人がこの悪循環に陥っていて、
徐々に症状が悪化しながらも、
他に方法がなく、

少しでも肌をキレイにしたいと、
化粧水や薬を塗りつづけている。

もし、本当にアトピーを治したいなら、
勇気を出してその悪循環から抜け出そう。

中村 宇博

2012年1月15日日曜日

右肩を痛めた空手家のNさん

空手をしているNさんは、
ベンチプレス、腕立て伏せなど、
バンバンやって体を鍛えていた。

上半身を大きくして、
パフォーマンスを上げるためだ。

でも、あるときから
肩が痛むようになってきた。

「どうしてだろう」

病院に行くと「原因が分からない」
と言われた。

レントゲンを撮って、
MRIを撮って、CTも撮った。

「ひょっとしたらガンの可能性もある」

と言われて、検査を受けたが
ガンではなかった。

かれこれ2か月近く接骨院に通っているが、
それでも痛みが全然変わらない。

空手の稽古に行っても、突きの練習ができない。

Nさんの奥さんと息子さんは、
FMTに来院されたことがあって、

「FMTに行けばいいのに」

と何度も言われていたそうだ。

でも、男はそう言われると、
気にはなっていてもプライドが邪魔して、
素直にハイとは言えなくなるもの。

なかなか行動を起こそうとしなかった。

ところが同じ空手道場で稽古する仲間が、

「整体に行って娘のひざが良くなった。
たった2回で痛みがなくなった」

と喜んでいるのを聞いて、

「何ていうところに行っているの?」

と聞くと「FMT整体」だと言う。

おどろいて、そんなに良くなるなら、
一度行ってみようということになった。

Nさんは「右肩だけじゃないんです」
と言って、痛みがある箇所を
全部教えてくれた。

稽古中、右人差し指が
相手の肋骨にあたってしまい、
指が伸ばせないくらい痛くなった。

左の肋骨を蹴られてから
痛みがなかなかとれない。

腹筋をしようとすると、
背骨が床に当たって痛い。
周辺を押してみると激痛がする。

と、何十年も空手をつづけてこられる中で、
全身を痛めてきた。

そして、そのたびに完全に治りきらないまま、
稽古を再開してしまうので、どこもかしこも、
痛くなってしまっている。

「じゃあ、今日はまず右肩をみましょう」

と言って、痛みのある動作を確認した。

腕を前方に上げていくと、90度くらいで、
肩と鎖骨のつなぎめの当たりが痛む。

そして、腕を後ろに回そうとすると、
同じように痛む。

いずれにせよ、肩の周りの筋肉が、
相当硬くなっているようで、
動きがぎこちない。

まずは肩の動きを邪魔する筋肉を
ゆるめていった。

施術開始から2分後、

「もう一度、痛みが出る動きを
やってみてください」

「、、、さっきと変わらないです。

、、、ん、でも、、、あれ?、、

さっきと痛みは変わらないんですが、
動かしやすくなっています。

あっ、、、後ろに腕を回したときは、
突っ張ったような痛みがなくなってます」

と不思議そうにしている。

Nさんは空手の稽古、ベンチプレス、
腕立て伏せなどをしてきて、
肩周りの筋肉が発達していた。

いかにも体を鍛えています、
というのが外見から分かる。

しかし、その鍛えて発達した筋肉が
肩の関節の動きを邪魔していて、
痛みにつながっていたのだ。

この原因はレントゲンを撮っても、
CTを撮っても、映るものではないので、
病院の先生も分からない。

眼で見て、体に触れて、動かしてもらえば
分かることなのだが、残念ながら
それをしてくれる先生はいない。

原因がハッキリ分かれば、
痛みが軽減するのも早い。

さらに施術をつづけること5分、

「あっ!さっきよりも楽になっています」

FMTでは痛みを数字で表しますが、

「さっき10だったとしたら
7くらいになってます」

2か月間、接骨院に行っても
治らなかった痛みでも、

正しく原因に働きをかけることができれば、
その場で痛みが軽減する。

今回はここで施術を終了した。

体を鍛えること=パフォーマンスUP

につながるとは必ずしも言えない。

Nさんは腕立て伏せ、ベンチプレスが、
痛みの原因になっていた。

正しい方法でやらないと、腕立て伏せや
ベンチプレスはやればやるほど、
ケガをしやすくなるばかりか、

かえってパフォーマンスを
落とすことにもつながりかねない。

今後、ますます明らかになって
くるはずだが、

腹筋、背筋、腕立て伏せ、筋トレ、
ゴムチューブ・ダンベルなどでリハビリ、
痛みをともなったストレッチ、

これらは体に望ましくないトレーニングであり、
もし、現在行っているとしたら、
練習方法の見直しをオススメする。

中村 宇博

2012年1月14日土曜日

身体の力を抜く方法・リラックスする方法④

突然ですが、あなたは普段何かを
ガマンすることはありませんか?

とても曖昧な質問ですし、
ガマンすると言っても色々な例があるので、
イメージが湧きづらいかもしれません。

実はあなたが何気なくしているガマンが、
筋肉を緊張させてしまい、体の力を
抜けにくくしている可能性があるのです。

例えば、、、

当院にアトピーのお子さんが施術に来たとき、
よく確認しているのは、

「学校でトイレに行くのをガマンしていない?」

小学生の男の子は、学校で大便をすると、
友達にバカにされるので、トイレに行くのを
ガマンしていることがよくあります。

これがアトピーの原因のひとつに
なっている場合があるのです。

今日は体の力を抜くというテーマなので、
詳しくは話しませんが、

排便をするという人間の自然な生理現象を、
お尻やお腹の筋肉にグッと力を入れて、
ガマンすることを繰り返しているうちに、

だんだんお尻の周りの筋肉や胃、腸の筋肉が
緊張して硬くなるようになります。

しかも、お尻周りの筋肉に力が入ると、
腰や背中が丸まって猫背になってしまいます。

これを繰り返しているうちに、

トイレに行きたくなる
→お尻の筋肉に力を入れてガマンする

という筋肉に力を入れるというクセが
だんだんついてしまって、
便秘になりやすくなったり、

常に猫背になって、
肩、首、背中の筋肉まで、
張りやすくなってしまいます。

このようにガマンをするという行為が、
体に力が入りやすいクセをつけて
しまうことになるのです。

これは子どもだけではなくて、
大人でも仕事でトイレに行く時間が
なくてガマンしている人がいますよね。

私の妹は美容院で働いていますが、
土日の忙しい日は便秘になってしまう
といいます。

お昼休みが15分程度しかなくて、
トイレに行く暇がないくらい忙しくて、
ずっとガマンしているのだそうです。

その代り、月曜日の休みには、
2、3回もトイレに行くそうです。

今はまだ休みの日になると、
自然と便が出ているので
問題がないように感じられますが、

これを繰り返しているうちに、
だんだんとお尻や腸の筋肉を緊張させる
クセができてしまいます。

そうすると、休みの日になっても
筋肉がゆるまなくて、便が出なくなって
しまい、便秘になる可能性もあります。

これは1つの例ですが、それ以外にも、
普段、無意識のうちにガマンしている
ことがあると思います。

例えば、、、


話しを聞いてもらいたいことがある。

でも、うまく話せなくて
伝わらなかったらどうしようと思うと、
話すことをためらってしまう。


すごく腹が立つことがあった。

でも、相手にそれを伝えると、
関係が崩れてしまうので、
それをグッとこらえる。


体が痛い。病気になった。

でも、仕事、部活を休むと
周りの人に迷惑がかかるから
無理をして頑張ろう。


体が緊張するというのは、
このようなガマンの繰り返しに
よっても起こります。

まずは自分が何をガマンしているのか、
それに気がつくことが
体の緊張をとくための第一歩です。

中村 宇博

2012年1月12日木曜日

1週間で5キロのダイエットに成功?

今日は施術のお休みをいただいて、
各分院の先生方と研修会をしました。

施術技術の研究や、セルフケアDVDの企画、
イベントのアイデアを出したり、、、など、
月に1度のペースでおこなっています。

写真があればイメージが付きやすいですね。

撮っておけば、と後悔です^_^;

また来月撮って載せますね。

より良いものを提供できるように、
どうしても必要な会なので、

不定期にお休みをいただくことが
ありますが、ご理解ください。

中村 宇博


追伸:埼玉川越院の山口先生は、
今年初めに97キロまで増えた体重を、
1週間足らずで92キロまで落としたそうです。

5キロの重りを背負っていたような
ものですからね。

「体の動きが全然違いますよ!」
としみじみ言っていました。

目標は今年中に78キロだそうです。

ダイエットには、多くの人が見落としている
“あるコツ”があるのだとか。

どうしても、食べ過ぎがやめられない人は、
このコツを知っておくと、好物への興味を
完全に消すことができます。

またこのブログでも経過を紹介しますね。

身をもって患者さんに在り方を示す
山口先生のチャレンジに乞うご期待!

2012年1月11日水曜日

抗リウマチ薬を飲まずに自然治癒させる③

「どうして頑張っている自分を
ほめてあげないんですか?

僕はNさん、めちゃくちゃ
頑張っていると思いますよ」

薬を使わないでリウマチの自然治癒を
目指しているNさんが、

「先生、私もうダメ。限界です。辛いです、、、
なんでもっと早く治らないんでしょうか」

そう言って、涙を流した。

その辛い気持ちはよく分かる。

以前は手を中心に症状が出ていたのが、
1か月前から足に関節の腫れや痛みが
出てくるようになった。

だから、今は立ったり座ったりが
人の介助なしではできなくなって、
歩く姿はよちよちとペンギンのよう。

家の中で1日ジッとしているだけで、
ほとんど動くことができない。

早く良くなりたい、この苦しみから逃れたい、
なんでもっと早く良くならないの?
そういう気持ちで一杯なのだ。

非常に苦しいと思う。

でも、その一方で、
Nさんは確実に変化が出てきている。

そして、そのことを本人も自覚している。

以前は曲がりきったまま、ピクリとも
動かなかった手の指が伸びるようになった。

自分1人では髪を乾かすことも、
着替えをすることもできなかったのが、
今ではそれができるようになった。

FMT整体までも自分で運転してこられる。

確実に良くなっているところがあるが、
でも「まだここが痛い」という
思いになってしまう。

それは仕方がない。

いつだって今が一番辛い。

1週間も前の状態なんて忘れてしまう。

少し良くなっていることは分かっているけど、
もっともっと、という考えになってしまう。

私も同じような苦しみを
アトピーのときに持っていた。

「なんでもっと早く良くならないんだろう。
もう嫌だ。耐えられない。限界だ、、、」

本当に苦しかった。

でも、ベッドの上で寝たきりになって、
動くこともできずに、ずっと考え事をしていて、
あるときハッと気がついたことがあった。

「もし、目の前に自分と同じ症状を
わずらっている人がいたとしたら、
Nさんは何と言いますか?

『大丈夫ですか?辛そうですね。
頑張ってくださいね』

と声をかけませんか?

もし、今自分で思っているように、

『何でもっと早く良くならないの?
もうダメ。治らないんじゃないの?』

そう言葉をかけたらどうなりますか?」

Nさんにそう尋ねると、

「もし目の前にいたとしたら、
そんなことは言えないですよね」

そんなことを言ったら、
目の前のその人は深く傷ついてしまうだろう。

「でも、Nさんは自分で、

『なんでもっと早く良くならないんだろう。
辛い、もうダメ。もう嫌だ』

と思っているんですよね。

それって、そのような言葉を
自分に投げかけ続けているのと、
同じなんですよ。

そうやって自分自身を
傷つけつづけているんですよ」

そう言うとNさんはハッとしたようだった。

「もし、Nさんの息子さんが、
勉強を頑張ってやっていたとして、

その息子さんに
『全然ダメ』『もっと頑張りなさい』
と声をかけたら、傷ついて、
一気にやる気を失うんじゃないですか?

逆に『よく頑張ってるね!』
と声をかけたら、息子さんやる気が出て、
もっと頑張るんじゃないですか?

Nさんの体だって同じですよ。

今、Nさんの体は全速力で、
リウマチの治癒をしているんですよ。

ご自身でも以前よりも良くなっているのを
感じられますよね。

それなのに、

『なんでもっと早く良くならないの?
もう嫌!なんで私だけこんな目に
合わないといけないの!?』

なんて思っていたら、体は傷ついて、
やる気を失いませんか?」


「僕はNさんすごく頑張っていると思いますよ。

ほとんどの方がこの状態になったら、
きっと耐えられないですもん。
あきらめてしまいますよ。

Nさんは辛いながらも、絶対にあきらめないから、
いつも、すごいなと思ってますよ。

だからNさんも頑張っている自分を
褒めてあげてくださいよ。

『よく頑張ってくれているね。ありがとう。
いつも文句ばかり言ってごめんね』

と声をかけてあげてくださいよ。

少しずつ良くなっているところに目を向けて、
ありがとうと感謝してあげてくださいよ。

きっと体も喜びますよ」

ポジティブに考えなさいってことですか?
精神論ですか?と思うかもしれない。

でも、そういうことではないんです。

すべては自分の心が作り出していく。

リウマチを薬を使わないで治そうとすると
それは想像を絶するような相当な苦痛を
一時的にともなう。

今まで薬でおさえていた症状が、
一気にふきだしてくる。

関節が腫れる→痛みが出てくる→関節がこわばる
→関節の可動範囲が狭くなる、、、

と悪化の一途をたどると皆思っている。

でも、そうではない。

体が持っている治癒力というものは、
ほんとうに不思議で素晴らしい。

関節がこわばる→関節の可動範囲が狭くなる
→徐々に痛みが軽減していく→腫れがとれてくる
→こわばりがとれてくる、、、

一連の反応を終えると、
徐々に元の状態に戻っていく。

「やじろべえ」のように、悪い方向に振れた後、
かならず症状が好転していく。

ただ、それまでひたすら耐えなくちゃいけない。

Nさんは気づいた。

リウマチになって、全身が痛くてたまらない。

動くのが億劫になる。

もう、死んだ方がマシなんじゃないか。

私は何のために生きているんだろう。

そして最後に行きつくのが、

「リウマチの痛みを耐えてでも、
こんなに辛い思いをしてまでも、
自分が本当にやりたいことってなんだろう、、、」

結局、最後は自分の生き方が問われる。

Nさんは今必死でリウマチと闘いながら、
自分の生き方を必死で模索しているのだ。

中村 宇博


追伸:読者の方にとって、
いろいろな気づきがあると思って、
ブログで紹介していますが、

この記事を読んで安易に薬をやめるのは、
危険な場合があるのでやめてください。

Nさんが苦しんでいるように、
リウマチの自然治癒を目指すのは、
決して簡単で楽なことではありません。

もし、リウマチの自然治癒に挑戦を
したいのであれば、一度相談してください。

2012年1月10日火曜日

足底筋膜炎にならない民族の秘密

メキシコには足底筋膜炎にならない民族が
いることを知っていますか?

その民族はマラソンランナーのように、
体力をつけるために走る練習をしないのに、
100キロ以上、走りつづけることができます。

しかも、靴はスポーツシューズではなく、
古いゴムタイヤを加工しただけの
手作りのサンダルを履いてです。

想像してみてください。

あなたならサンダルをはいて、
何キロ走ることができるでしょうか。

一体、どれくらいの負担がかかると
思いますか?

たとえオリンピックで金メダルをとった
名だたるマラソンランナーでも、

サンダルでは42.195キロを
走ることはできないと思います。

でも、彼らは走る練習を
一切していないのにも関わらず、
それをやってのけるのです。

しかも、それほど足に負担をかけながら、
足底筋膜炎などの足のケガをほとんど
経験したことがないそうです。

彼らは自分たちのことを「ララムリ」と呼びます。

ララムリとは彼らの言葉で、
「走る民族」という意味だそうです。

ララムリはサンダルで100キロ走るという、
まるで足を虐待する行為をしているにも関わらず、
なぜ足底筋膜炎にならないのでしょうか?

この謎を解決することこそ、
足底筋膜炎を克服するカギなのです。

ちなみに今どんな靴をはいていますか?

足底筋膜炎と診断をされると医師から、

「足の筋肉に負担がかからないように、
クッションの入った柔らかい
スポーツシューズをはきなさい」

「靴に中敷きを入れて土踏まずを
サポートした方がいい」

などとアドバイスされることがあります。

けれども、クッションの入った靴をはくことや、
インソールを靴に入れることが、
本当に足にいいことなのでしょうか?

ララムリはそんな靴をはいて足を守らなくても、
100キロ走ることができるのです。

ララムリは生まれつき特別、頑丈な足を
持っているのでしょうか。

いいえ、そうではありません。

実は私が足底筋膜炎について調べていたとき、
ある面白いブログ記事を発見しました。

「足底筋膜炎になる人は先進国ほど多い」

それはアメリカ在住の整形外科医の方が
書いていたブログだったのですが、

「日本で診察をしていたときも、
足底筋膜炎の患者さんは診ていたが、

しかし、アメリカで診察をするように
なってから、圧倒的に足底筋膜炎の患者を
診る機会が多くなっている」

先進国ほど足底筋膜炎の人が多い。

一方、靴をはく文化がない先住民の人は、
サンダルで1日走り回っていても、
足底筋膜炎にならない。

そうです、科学技術の発展とともに、
靴には足への負担を軽減するための、
様々な機能が付けられるようになりましたが、

実はそのことがかえって
私たちの足の機能をおとろえさせることに
つながってしまっているのです。

アメリカでは、

「ナイキで販売されている最も高価な
ランニングシューズをはいた場合と、

最も安価なランニングシューズを
はいた場合では、どちらの方が、
足をケガしやすいか?」

という実験が行われました。

つまり、最も高価で多機能なシューズと、
安価で何の機能もついていないシューズでは、
どちらがケガにつながりやすいか?

という実験です。

その結果は皮肉なものでした。

最も高価なシューズの方が、
2倍もケガをする率が高かったのです。

つまり足を過保護にすればするほど、
ケガをする率が高くなるのです。

それだけではありません。

ハイヒール、革靴、ローファー、
スポーツ用のスパイクシューズ
安全靴、ナースシューズ、

健康サンダル、
(足裏にイボイボがついていて
足つぼを刺激するサンダル)

ダイエットサンダル、
(底が半分しかなくて、つま先立ちの
ようにしか歩けないサンダル)

このような履き物も人間が本来もっている、
足の機能をおとろえさせたり、

足に不自然な負担をかけてしまうことで、
ケガにつながりやすいのです。

足底筋膜炎とは、ただ単に歩きすぎ、
立ち過ぎで足に負担をかけたのではなくて、

足のアーチが崩れているのが原因ではなくて、

人間の生活環境そのものが作り出した
症状だったのです。

今すぐにできることがあります。

もし、前述したようなスポーツシューズや、
ハイヒール、革靴などを普段はく習慣がある
のであれば、それを一時的に中止してください。

そして、靴に中敷き・インソールを入れている
のであれば、それも外してしまってください。

そのような靴は足底筋膜炎を治りづらくする
可能性があります。

「でも、私はインソールがないと、
足が痛くて歩けないんですよ」

「クッションがない靴では足の裏が痛くて
地面に着けることすらできません」

「私は仕事上、どうしても安全靴を
はかないといけなんです」

という気持ちはよく分かります。

けれども、そもそも足の裏がそれほど
痛いということは、歩いたりすることも
ひかえた方がいい緊急事態なのです。

痛みは体からのSOSサインです。

もし、靴やインソールを変えるだけで、
歩けなくなるほどであれば、
今は安静にすることが先決でしょう。

中村 宇博

2012年1月8日日曜日

1流アスリートと3流アスリートの差②

昨日の続きです。

まだ読んでいない方は、
先に以下の記事を読んでから、
今日の記事を読んでください。

1流アスリートと3流アスリートの差



あるプロ野球選手が語っていました。

=====

1000本素振りをするのは大切だ。

プロの選手を目指すなら皆やっている。

でも、1000本を何となく素振りするか、

それとも1本1本を、明確な意図や
イメージを持って素振りをするかで、

同じ1000本でも結果は全く変わるんだ。

私は1000本素振りを毎日したが、

1本1本に相手の投手を設定して、
その場面をイメージして、どんな球種を
どのコースに投げてくるかまで
想定してバットを振っていた。

(例えば、相手は楽天の田中投手。
球場は札幌ドーム。

1アウトで、1、2塁で、150キロを
超えるストレートを胸元スレスレに
投げてきた、、、など)

=====

1流、超1流の選手は、人と同じ練習を
していても、意識していることや、
その細かさが全く違うレベルなのです。

もし、あなたが超1流の選手になりたければ、
人と同じレベルで練習をしていてはいけません。

周りの人たちと同じことをしながらも、
もっと細かく意識をすることを
増やすのです。

中村 宇博

2012年1月7日土曜日

1流アスリートと3流アスリートの差

「1流アスリート」



「3流アスリート」

の違いは何だと思いますか?

またプロの選手でも結果を残して、
ずっと活躍しつづけられる人と、

2軍どまりの人とに分けられますが、

「1流アスリート」



「"超"1流アスリート」

の差を分ける要素は何だと思いますか?

いろいろの要素があると思いますが、
そこには「才能」「センス」の一言では
片付けられない明確な差があるのです。

そして、現在、3流アスリートの人、

もしくは1流ではあるけれど、
"超"1流アスリートではない人は、

この差を知って、毎日練習をすれば、
限りなくその差を埋めることができます。

もし、今、自分の限界を感じて、
「俺は才能がないんだ」と悩んでいるなら、

ぜひ明日の記事は
欠かさずチェックしてください。

中村 宇博

2012年1月6日金曜日

変形性股関節症の手術を逃れたSさん

「先生、すごく痛くなっちゃって」

昨年末の27日。

施術最終日に駆け込んできたSさんは、
歩くことすらままならない状態でした。

ベッドに案内するも、

腰の曲がったおばあちゃんのように、
体をくの字に曲げながらでしか、
歩けない様子。

痛めたのはお尻だそうです。

椅子に座ることができずに、
体をよじらせて、手で支えながら、
何とか姿勢を保っています。

「これはキツイですね」

Sさんはもともと変形性股関節症で、
手術が必要と言われていた方。

それ以外にも足の裏、足首、
ひざ、肩、首などに痛みがあって、
5分以上、歩けないほどでした。

それでも仕事と内職をしつづけていた
のだから、Sさんはガマン強い方です。

でも、その頑張りが災いして、
痛みがひどくなってしまったんですね。

もともと学生のときはスポーツ万能で、
部活動に明け暮れていたそうです。

「私は体が丈夫だからケガしないし、
病気にもならない」

と思っている人ほど、あとになって、
そのツケが回ってきて、ひどい痛みに
悩まされることが多いです。

Sさんとの出会いは2年前でした。

病院で手術が必要になるだろうと、
言われてきたことだけあって、

股関節に変形がみられたり、
全身の筋肉に強烈な緊張があって、

もう病院や接骨院では手の施しようが
ないという状態でした。

しかし、

「ここまで自力で歩いてきたのだから、
充分回復の見込みはある。

痛みの原因は骨の変形よりも、
むしろ筋肉が固まっているためだろう」

と判断をした私は、ガラス細工を
扱うように丁寧にSさんの体を、
施術していきました。

そして、それから3カ月で、福岡や東京まで
自力で移動できるまでに回復をしました。

もう手術の必要もありません。

人間の回復力は本当に素晴らしいです。

その後も、初動負荷トレーニングで
筋肉を柔軟にする運動をつづけていて、

強い痛みが出ることもなく、
調子が良かったそうなのですが、、、

昨年末、外食に行ったとき。

椅子の座面にでっぱりがあって、
それがお尻に当たるのが
気になったそうなのです。

しかし、Sさんは以前から全身に
痛みを抱えていらっしゃった方なので、
痛みや違和感をガマンすることに、
慣れてしまっていました。

そのため、ずっと違和感を感じたまま、
その椅子に座りつづけていたそうです。

すると翌日、案の定、お尻が
痛くなってしまいました。

しかし、その痛みも、
「放っておけば治るかもしれない」
とガマンをしていたところ、

翌々日には、椅子に座れないほどに
なってしまい、あわててFMTに
予約をとられたのですが、

最初は仰向けに寝ることだけでも、
お尻に痛みが出てしまうので、

クッションを抱えながら何とか
横向きになって寝てもらいました。

そして、お尻の痛みがある周辺に
施術をすること10分ほど、

「一度、座ってみましょうか」

「、、、あ、大丈夫です。
痛くないです!座れます!」

まだ痛みが完全にとれたわけではないものの、
何とか椅子に座ったり、歩いたりできるまでに回復。

「明日、明後日くらいには、
さらに痛みが軽減するので、
今日は早く休んでくださいね」

と伝えて、施術を終了しました。

「年末年始をどう乗り越えようかと、
考えたら、本当に不安でした。
ありがとうございます。

予約が空いていないかと思ったけど、
ダメ元で電話かけてみて良かったです」

と笑顔で帰っていかれました。

施術翌日には、長時間座っていなければ、
痛みが出ないほどまでに回復されたそうです。

昨日、お尻を痛められて2回目の施術で、
どこまで変化するのかが楽しみです。

何よりその変化に驚かれたのは、
娘さんだったそうです。

「行く前と全然違うじゃん!」みたいな(笑)

そういうのを聞くと嬉しいですね。

中村 宇博

2012年1月2日月曜日

腰痛、ひざ痛持ちの人に警告です

腰が痛い、ひざが痛いという人は、
今日の記事は必ずチェックしてください。

たった座り方1つで、
その痛みが軽減する可能性がある、

という耳寄りな情報をお届けします。

年が明けて、私は自宅でパソコンの前に
座りっぱなしという生活をしています。

普段、施術の現場に立っていると、
時間がとれなくてなかなか進められない
文章書きを、今のうちにしています。

私の家には石油ヒーターなどがなくて、
こたつにノートパソコンを置いて
作業をしているのですが、

2~3時間、座りっぱなしのまま
という場合もあります。

(あまり良いことではないですね^^;)

すると「ちょっとお手洗いに、、、」
と立ち上がろうとするときに、

「アイテテテ、、、」

ひざや太もも、腰回りがパンパンに
張ってしまって、すごく痛いのです。

それで、ふと思い出したのですが、

以前、私がまだFMTを知らなかったころ、

陸上部の練習中に足をケガして、
鍼灸院に通っていたころの話です。

院長先生は私の体を触れながら、

「うわぁ、キミの体はガチガチだな。
これじゃケガをして当然だよ。

とくにお尻と太ももがパンパンだ」

とおっしゃいました。

私はそれをよく自覚していたので、
「ハハハ」と苦笑い。

そうしたら、その院長先生が、
今まで意識もしたことがなかった
ある問題点を指摘してくださいました。

「キミは普段、座るときに、
"あぐら"をかいてないか?」

「えっ、あぐらですか?
よくかいていますよ。

家にソファーなどがないので、
ほとんど床にあぐらをかいてます。

イスの上でも、疲れてくると、
あぐらをかきたくなりますね」

すると、

「あぐらはもっとも腰や足によくないんだよ」
とおっしゃるのです。

予想もしていなかったことで、
「えっ!?そうなんですか?」
とビックリしてしまいました。

院長先生が言うには、あぐらは、
お尻や太ももの筋肉を硬くする
姿勢なのでよくない、

特にあぐらの場合は、他の座り方と違い、
長時間、同じ姿勢でいれてしまうので、
筋肉が固まりやすいのだとか。

「たしかに、あぐらを長時間していて、
そのあと立ち上がるときって、
足がパンパンに張っているな」

と納得した私は、その後、
あぐらをかくのをできるだけ
避けるようにしていました。

どうしても、座敷などであぐらを
かかないと座れないときには、

こまめに、

正座→横座り→あぐら→
足を伸ばして座る→立ち上がる、、、

などをして、
同じ姿勢で長時間座らないように
気を付けるようにしました。

実はこれを始めてから、
ただそれだけで私はひどい腰痛や、
ひざ痛から解放されたのです。

「またまた、中村先生、ちょっと
それは大げさすぎませんか?」

と思われるかもしれませんが、

これを意識し始めると、数日のうちに、

「同じ姿勢でいると、ただ
それだけでものすごく疲れる」

ことが自覚できるようになるのです。

その疲れや張り感は小さなことのように
感じられるのですが、その毎日の蓄積が
あとでひどい腰痛やひざ痛につながるのです。

小さなことなので皆、軽視してしまうのです。

ひどい腰痛持ちの方は、ただ座り方を
変えるだけでは、痛みが完治することは
ないかもしれませんが、

座り方が腰の痛みの原因の1つ
だということに気がつくと思います。

その鍼灸院の先生に指摘されて以来、
私はあぐらをかくことがほとんど
無くなったのですが、

久しぶりに「こたつ」で長時間作業をしていて、
どうしてもあぐらをかいてしまいます。

まだ2日くらいですが、それだけで、
もうすでに、ひざの外側のあたりの筋肉が
パンパンに張ってしまっています、、、

かなりキツイです。

腰痛やひざ痛を避ける座り方は、
さきほどもお話ししたとおり、

「こまめに姿勢を変えること」です。

正座→横座り→反対側の横座り→
足を伸ばして座る→あぐら→
立ち上がって少し歩く→、、、

動物を見ているとよく分かりますが、
同じ姿勢で長時間ジッとしつづけて
いることがありません。

人間の子どもも一緒ですね。

ちょこちょこと動き回って、
体を動かしています。

それが本来なら自然なことなのです。

それがクセづくと、それからは、
同じ姿勢をずっととっていることが、
逆に疲れて、キツく感じられるように
なってきます。

実は座り方は体のさまざまな痛みの
原因になっています。

例えば、スポーツ障害でひざを痛める
学生が非常に多いのですが、

それにはある日本の文化が
関係をしているのです。

「日本の文化で座り方って、、、
正座がひざに良くないってことですか?

それくらい私でも知っていますよ」

いいえ、そうではありません。

座り方がいかに体に影響を与えるか、

もっと深くお話をすると、いかに体の
パフォーマンスに影響を与えて、
人生の豊かさまで変えてしまうのか、

が分かると非常に面白いです。

詳しいことは明日話そうと思います。

中村 宇博

来院に迷う学生さん、その保護者の方へ

FMTでは学生さんに対して、
口うるさく注意をすることがあります。

待合室で騒いでいたら、

「他の患者さんの迷惑になるので、
静かにしていてください」

とハッキリ言います。

もし、それでも改善をしないようなら、
施術をお断りすることもあります。

(実際、過去に何度か
そのようなことがありました)

注意をするときには、
できるだけ理由を説明しています。

いくつか理由を挙げると、

・施術を受ける患者さんの中には、
頭がガンガンと割れそうなほど痛い
という人もいる。

そのような患者さんにとっては、
騒音が非常に不快に感じられて、
調子を崩すこともある。


・施術室は、施術家にとって、
最高のパフォーマンスを発揮できる
舞台でないといけない。

私たち自身、そのことに最大限の
配慮をしているし、それは施術を受ける
患者さんも同様に気づかって欲しい。


・そのような配慮ができない人間は、
どうせスポーツでも結果を残せない。

など、、、

FMTでは単にケガを治すというだけでなく、
それを通して人間的な成長もしてほしい
と思っています。

でも、学生さんを注意しながら、
いつも思います。

「じゃあ、自分は人に注意できるような
振る舞いをしているだろうか」と。

正直に言いますと、

私自身、学生のときは、とても
そのような配慮ができるような、
できた人間ではありませんでした。

だから、逆に、そのような気配りが
最初からできている学生さんを見ると、
素直に「すばらしい」と思います。

本来なら当たり前のことかもしれませんが、
私はできていませんでした。

私がFMTで施術家の修行を始めたときには、
かなり細かいところまで指摘をうけて、
厳しく指導をしていただきました。

今でこそ、私もあいさつ、礼儀、気配りなど、
人として当たり前のことができるように
なってきてはいると思うのですが、

まだまだ未熟で至らないところばかりです。

実はもともと私がFMTに来院を決めた
理由の1つに(私は元患者でした)

FMT代表の高瀬院長のブログ記事がありました。

詳細は覚えていないのですが、たしか、

「今日、昼休みにスタッフが怒っていて、
理由を聞いたら、

『電車で優先席に座っている学生がいた。

あとから老人が乗ってこられたけれど、
その子は席をゆずろうとしなかった。

だから、ここは優先席ですよ、と、
注意したけど、その子は無視をした』
のだそうだ。

そういう時代の感覚がとても悲しい」

というような内容でした。

このような感覚を大切にされている先生なら
信頼ができるだろうなと思いました。

私は学生のときに友人たちと
バカをやりながら、

「ウザイ」「めんどくさい」「死ね」
などと言い合いながら、

でも、心のどこかで、そういうノリに
付いていけない自分もいて、

本当は、

礼儀作法を大切にしたい、
目上の人を敬いたい、

人の話を真剣に聞きたい、
熱い夢を語りたい、

そんな気持ちがありました。

それをすると、気持ち悪がられる、
面倒くさがられるので、
そうしていなかったのですが。

私はFMTの空気が心地いいです。
患者だったときから好きです。

他の整体院とは違う独特な緊張感があります。

私の文章を見ていただくと分かるでしょうが、
ちょっと堅い、真面目な雰囲気があります。

スタッフと患者さん、そして患者さん同士が、
互いを思いやる心配りが自然とみられます。

ぜひ学生さんには、FMTの患者さんには、
人を思いやることができない、

あいさつもろくにできない、バカな大人は
1人もいないことを見てほしいです。

偏屈に、頑固にはならないように、でも、
昔から流れている温かさ、優しさと共にある、
厳しさのような雰囲気を今後も大切にして
いきたいと思っています。

このような考え方に共感ができない人は、
FMTに施術に来ない方がいいでしょう。

私は子どもたちには真剣に接したいので、
ときには厳しいことも、口うるさいことも
言うようにしています。

「うっとうしい」「ウザイ」と
思われているかもしれませんね。

でも、それでも構わないので、
ちゃんと指導するようにしています。

そして、それを言うにふさわしい
人間でいられるようにこれからも、
自分自身を成長させていきます。

中村 宇博