2012年1月10日火曜日

足底筋膜炎にならない民族の秘密

メキシコには足底筋膜炎にならない民族が
いることを知っていますか?

その民族はマラソンランナーのように、
体力をつけるために走る練習をしないのに、
100キロ以上、走りつづけることができます。

しかも、靴はスポーツシューズではなく、
古いゴムタイヤを加工しただけの
手作りのサンダルを履いてです。

想像してみてください。

あなたならサンダルをはいて、
何キロ走ることができるでしょうか。

一体、どれくらいの負担がかかると
思いますか?

たとえオリンピックで金メダルをとった
名だたるマラソンランナーでも、

サンダルでは42.195キロを
走ることはできないと思います。

でも、彼らは走る練習を
一切していないのにも関わらず、
それをやってのけるのです。

しかも、それほど足に負担をかけながら、
足底筋膜炎などの足のケガをほとんど
経験したことがないそうです。

彼らは自分たちのことを「ララムリ」と呼びます。

ララムリとは彼らの言葉で、
「走る民族」という意味だそうです。

ララムリはサンダルで100キロ走るという、
まるで足を虐待する行為をしているにも関わらず、
なぜ足底筋膜炎にならないのでしょうか?

この謎を解決することこそ、
足底筋膜炎を克服するカギなのです。

ちなみに今どんな靴をはいていますか?

足底筋膜炎と診断をされると医師から、

「足の筋肉に負担がかからないように、
クッションの入った柔らかい
スポーツシューズをはきなさい」

「靴に中敷きを入れて土踏まずを
サポートした方がいい」

などとアドバイスされることがあります。

けれども、クッションの入った靴をはくことや、
インソールを靴に入れることが、
本当に足にいいことなのでしょうか?

ララムリはそんな靴をはいて足を守らなくても、
100キロ走ることができるのです。

ララムリは生まれつき特別、頑丈な足を
持っているのでしょうか。

いいえ、そうではありません。

実は私が足底筋膜炎について調べていたとき、
ある面白いブログ記事を発見しました。

「足底筋膜炎になる人は先進国ほど多い」

それはアメリカ在住の整形外科医の方が
書いていたブログだったのですが、

「日本で診察をしていたときも、
足底筋膜炎の患者さんは診ていたが、

しかし、アメリカで診察をするように
なってから、圧倒的に足底筋膜炎の患者を
診る機会が多くなっている」

先進国ほど足底筋膜炎の人が多い。

一方、靴をはく文化がない先住民の人は、
サンダルで1日走り回っていても、
足底筋膜炎にならない。

そうです、科学技術の発展とともに、
靴には足への負担を軽減するための、
様々な機能が付けられるようになりましたが、

実はそのことがかえって
私たちの足の機能をおとろえさせることに
つながってしまっているのです。

アメリカでは、

「ナイキで販売されている最も高価な
ランニングシューズをはいた場合と、

最も安価なランニングシューズを
はいた場合では、どちらの方が、
足をケガしやすいか?」

という実験が行われました。

つまり、最も高価で多機能なシューズと、
安価で何の機能もついていないシューズでは、
どちらがケガにつながりやすいか?

という実験です。

その結果は皮肉なものでした。

最も高価なシューズの方が、
2倍もケガをする率が高かったのです。

つまり足を過保護にすればするほど、
ケガをする率が高くなるのです。

それだけではありません。

ハイヒール、革靴、ローファー、
スポーツ用のスパイクシューズ
安全靴、ナースシューズ、

健康サンダル、
(足裏にイボイボがついていて
足つぼを刺激するサンダル)

ダイエットサンダル、
(底が半分しかなくて、つま先立ちの
ようにしか歩けないサンダル)

このような履き物も人間が本来もっている、
足の機能をおとろえさせたり、

足に不自然な負担をかけてしまうことで、
ケガにつながりやすいのです。

足底筋膜炎とは、ただ単に歩きすぎ、
立ち過ぎで足に負担をかけたのではなくて、

足のアーチが崩れているのが原因ではなくて、

人間の生活環境そのものが作り出した
症状だったのです。

今すぐにできることがあります。

もし、前述したようなスポーツシューズや、
ハイヒール、革靴などを普段はく習慣がある
のであれば、それを一時的に中止してください。

そして、靴に中敷き・インソールを入れている
のであれば、それも外してしまってください。

そのような靴は足底筋膜炎を治りづらくする
可能性があります。

「でも、私はインソールがないと、
足が痛くて歩けないんですよ」

「クッションがない靴では足の裏が痛くて
地面に着けることすらできません」

「私は仕事上、どうしても安全靴を
はかないといけなんです」

という気持ちはよく分かります。

けれども、そもそも足の裏がそれほど
痛いということは、歩いたりすることも
ひかえた方がいい緊急事態なのです。

痛みは体からのSOSサインです。

もし、靴やインソールを変えるだけで、
歩けなくなるほどであれば、
今は安静にすることが先決でしょう。

中村 宇博

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